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滋賀で女性社長の集い-「悩みや困難があったから起業できた」

琵琶湖大橋とススキを背景に開催地ホテル「セトレ マリーナびわ湖」の庭で記念撮影。太陽の光を浴びて輝く女性社長たち

琵琶湖大橋とススキを背景に開催地ホテル「セトレ マリーナびわ湖」の庭で記念撮影。太陽の光を浴びて輝く女性社長たち

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 滋賀のホテル「セトレ マリーナびわ湖」(守山市水保町)で11月19日、女性社長の集い「ミニJ300in滋賀 名刺のむこうにある出会い~赤い糸探しの第一歩~」が開催された。主催はコラボラボ(東京都千代田区)と「いと」(守山市勝部)。

女性社長たちのワークショップ風景

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 「J300」は「女性社長300人」の意味。1月には、全国10カ所で開く「ミニ J300」のアワードで選出された女性社長300人が東京に集う予定となっている。この日は、滋賀県内の女性社長30人が参加した。同社社長の山崎泉さんは、企画協力の「ひよこ屋」社長の岩倉絹枝さんと共に滋賀のアンバサダーを務めており、司会・進行を行った。2人は、夏ごろから開催まで「自分たちは何がしたいのだろう」と悩み協議を重ねてきた。

 ランチ交流会から始まった同イベント。レストランの料理を楽しみながら、女性ならではのおしゃべりに花を咲かせ、自己紹介、名刺交換などが活発に行われた。デザートのころには、参加者全員の写真とアピールがスライドで流された。食後のトークセッションでは、埼玉県でマタニティーウエアの「リリーク」を経営する林紗矢香さんが「ストーリーシェア」として体験を語った。林さんは、服飾の学校を卒業後、アパレル企業に就職するも、長女の病気治療のために会社勤めをすることが不可能となり、2年で退職し起業した。デザインと制作、販売に加えて、バングラデシュの女性の自立支援として現地でフェアトレードで仕入れた生地でベビードレスを制作してもらうというブランドも立ち上げた。「既成の概念を壊したい」というやり方で、ウエアのデザインもおなかを隠す大き目の服ではなく、おなかが見える丈のものやホットパンツなどかわいいものを作った。量販店など大手企業ができることをするのではなく、1人だけ目立てることをするのだという。フリーペーパー「R MaMa」の製作も手掛けており、子育てのためにではなく母親が女性として楽しめる情報を発信している。「お金もコネクションもないこの人でもできたのだから、私でも起業できると思ってももらえれば」と話を結んだ。

 トークセッションでは、主催者の横田響子さんが、早くに母親を亡くしたこともあり、10代のころから「社会を変えたい。女性を応援したい」と思っていた。大手就職情報誌の企業に勤めるも父親の介護が必要となり、フレキシブルに働くために起業した」とを明かした。その後、ワークショップとして、グループに分かれてそれぞれの「名刺のむこうにあるストーリー」を書いてきたPRシートを活用しながら語った。自分が「こんなものがあったらいいのに」と思ったことや悩みや病気など困難にぶつかったことが企業のきっかけとなった人が多数見受けられた。女性として幸せを求める生き方が仕事に生かせており、同じ女性のニーズをキャッチしていることが分かる。このPRシートの作成が、山崎さんと岩倉さんが追求して来た「自分は何がしたいのか」ということを見つめることと同じだった。山崎さんは「泣きながら相談をしてきた人もいた。でも、一緒に悩み、考えながらやってきた。参加者の生き生きと輝くような表情はそこから来たのだと思う」と目を潤ませていた。

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