野洲の「森のBe-cafe」閉店 前身のコミュニティーカフェから12年の歴史に幕

営業を終了し、看板を片付けるスタッフ

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 近江富士花緑公園(野洲市三上)の「森のBe-cafe」が5月8日、閉店した。当日は閉店を惜しむ多くの客らが最後のカフェ時間を過ごす姿が見られた。

「森のBe-cafe」前身のコミュニティーカフェ「Be-cafe」

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 同店は県の施設を利用し、NPO法人びぃめ~る企画室が2008年4月から運営してきた。前身は同法人が2004年11月に栗東駅前にオープンしたコミュニティーカフェ「Be-cafe」。滋賀県では初、全国でも珍しいワンディ・パティシエ制度を導入し、主婦の初めの一歩を応援するカフェとして各種講座やセミナーなども開いた。その後、2011年2月に「森のBe-cafe」に統合し運営。2010年~2014年には滋賀県立近代美術館で出張カフェ運営を行うなど、イベントなどへの出店や「近江富士プロジェクト」協議会への参画なども行ってきた。

 同法人は1997年10月に任意団体「びぃめ~る企画室」として発足し、2002年にNPO法人化。フリーペーパー「びぃめ~る」の発行や雑誌の出版、イベントやセミナーの開催など地域の女性に役立つ情報提供と社会参画を応援するための活動を続けてきた。同法人前理事長の小川泰江さんは「女性を応援したい思いでメンバーが集まり、情報提供からスタートした。リアルな交流、女性の社会進出の最初の一歩を応援するためコミュニティーカフェにも取り組んできたが、気が付けば18年。子育て真っ最中だったメンバーもそれなりの年になった。一定の役割は果たせたのではないかと思っている」と活動を振り返る。

 「近江富士の豊かな歴史や自然に囲まれた素晴らしい場所で、たくさんのお客さまにご利用いただき楽しんでいただけた。さまざまな分野の方々や団体の方と協働させていただく中で、微力ながら女性の社会参加・参画の一歩を応援できたかなと思っている。私たちにとって大変光栄なことであり、かけがえのない経験」と語るのは現理事長の板山きよ美さん。板山さんは長浜在住で地域情報を発信するインターネット放送「STUDIOこほく」の運営にも関わり、毎週水曜の配信は丸4年200回を超えたという。今後はコミュニティーカフェ運営の経験も生かした「ネット配信とライブスタジオとギャラリーとカフェの合体のようなスタイルにも挑戦していきたい」と今後の抱負を語る。

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