湖国初の近代美術館「木下美術館」、比叡山でリニューアルオープン

写真=山の上の住宅街にたたずむ木下美術館の外観

写真=山の上の住宅街にたたずむ木下美術館の外観

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 1977年に滋賀県初の近代美術館として設立された「木下美術館」(大津市比叡平2)が、大津市茶が崎のびわ湖湖畔から比叡山中腹の住宅街 比叡平に移転オープンして1カ月が過ぎた。

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 同館は、滋賀県出身の実業家 木下彌三郎(やさぶろう)さんが収集したさまざまな作品を所蔵。収集品は日本画が中心で「堂本印象(いんしょう)」や「橋本関雪(かんせつ)」のほか、「横山大観」「尾形光琳」など。洋画では、日本洋画界の確立に貢献した「浅井忠」「岡田三郎助」などがある。

 同館は建物の賃貸契約終了を機に移転を計画し、びわ湖が見下ろせる滋賀県らしい風光明美な場所として比叡平に移った。展示作品は常時10数点で、1カ月ごとに作品を入れ替える。館内にはテーブルといすを用意し、ジャズやクラシック音楽のBGMを聴きながらコーヒーや紅茶が無料で飲めるサービスも行う。

 今月26日には、地元自治会が主催する文化祭行事の一環として、同館の無料開放とウクレレ演奏会を企画する。11月3日までは「美人画・その二」として、梶原緋佐子(ひさこ)の「水辺舞妓」、北野恒富(つねとみ)の「願いの糸」など軸装や屏風12作品を展示。11月7日からは「自然美」として横山大観の作品などの展示を予定する。

 同館事務長の真田さんは「さまざまな有名作品を見てもらって芸術をもっと身近に感じてほしい。ホールを貸し出すなど地域の人にも親しんでいただける美術館を目指したい」と、新天地での意欲をみせる。

 開館時間は10時15分~15時45分。月曜休館。入館料は500円。

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