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大津の琵琶湖岸のホテルに「アマビエさま飛び出し坊や」 交通安全と疫病退散を願って

ホテルの作務衣を着ている「アマビエさま」の飛び出し坊や

ホテルの作務衣を着ている「アマビエさま」の飛び出し坊や

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 ホテル琵琶レイクオーツカ(大津市南小松)が6月7日、ホテルの玄関に「アマビエさま飛び出し坊や」を設置した。

琵琶湖に飛び出した「アマビエさま」

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 発案者は同ホテル支配人の山極明宏さん。山極さんは2011(平成23)年から滋賀県内の「飛び出し坊や」(交通安全啓発看板)の写真を撮り始め、1000枚以上撮影するほどの飛び出し坊やマニア。山極さんは「自転車でビワイチ(琵琶湖一周)をしながら撮影している。各地域の自治体の手作り作品が多く、オリジナリティーにあふれている。同じ飛び出し坊やも時間がたつと色あせていく。その『成長』を見るのも楽しい。これほど多く設置されているのは滋賀県だけなので、飛び出し坊やは滋賀県の文化だと思う」と飛び出し坊やへの愛を語る。

 同ホテルは、新型コロナウイルスの影響で4月26日から5月20日まで休業していた。山極さんは「営業自粛を余儀なくされる中、何かできることはないかとスタッフで議論し、疫病退散と交通安全を願って、飛び出し坊やのアマビエさま版を作ることにした」と振り返る。

 5月10日から山極さんとスタッフ5人で製作を始め、過程をインスタグラムで配信。表面はホテルの作務衣(さむえ)を着用した「アマビエさま」、裏面は飛び出し坊やが「アマビエさま」の扮装(ふんそう)をしている姿をデザインした。作務衣にホテルのマークを入れるなど、細部までこだわった。制作者代表の橘健太さんは「疫病退散の願いを込め、色合いも明るくし、世間に明るい話題が届けられればという思いで作った」と話す。

 山極さんは「マニアとして念願の『飛び出し坊や』を、スタッフの皆と作れてうれしい。チームワークも高まり、やればできると達成感を感じて、スタッフの表情が明るくなった。こつはつかんだので、ホテル業務を優先しながら、また違う飛び出し坊やが作れたら」と話す。

 10日に設置すると、宿泊者だけでなく、ビワイチの途中で立ち寄り、撮影する人もいる。「手作りなのにクオリティーが高い」「作務衣が似合っている」など評判が高い。山極さんは「アマビエさま飛び出し坊やを見て、笑顔になってもらえれば」と呼び掛ける。

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