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イオンモール草津で「目をつむる写真展」 多様な人の目を閉じた写真を展示

写真を撮影した成実憲一さん

写真を撮影した成実憲一さん

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 「目をつむる写真展 滋賀⇔京都2022-境界を越えて-」巡回展が現在、イオンモール草津(草津市新浜町)3階プティマイン横のスペースで開催されている。

写真に見入る来場者

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 アートや福祉活動を通じて障がいのある人や生きづらさを抱えた人たちが人や社会とつながる機会をつくるなどの支援活動を行う一般社団法人ヴァリアスコネクションズ(京都市)の代表理事、成実憲一さんが撮影した350人、264枚の写真を3枚のターポリンに印刷して展示。350人は全員目を閉じている。成実さんが目を閉じた人の写真を撮り始めたのは、2015(平成27)年。京都市山科区の地域の人のポートレートを撮ることになり、「年齢、性別、国籍、障がいの有無を超えた多様な人が誰でもできる写真を撮りたい」と、目を閉じた人の写真を撮影して「目をつむる写真展ヤマシナポートレート」としてラクト山科で展示した。

 静岡市や新大宮商店街(京都市)などで開催する中で障がい者支援施設「止揚学園」(東近江市)の創立者の四男でポップアート作家の福井揚さんと出会い、同施設での撮影を決めた。成実さんは「新型コロナウイルスの影響で園内に入ることができず、カメラを渡し、学園で暮らす人たちにお互いに撮影をしてもらった」と振り返る。東近江市、近江八幡市、草津市、大津市、京都市と撮影場所を少しずつ移動させ、道行く人に声をかけ、目を閉じた写真を撮影した。

 4月にギャラリー16(京都市)で「目をつむる写真展 滋賀⇔京都2022-境界を越えて-」を開催し、kokoka京都市国際交流会館、ハーティーセンター秦荘(愛知郡愛荘町)で巡回展を開いた。イオンモール草津が3会場目となる。

 成実さんは「近江八幡市の演歌のCDを販売している店で店主夫妻を撮影したときは、目を閉じた瞬間に夫が妻の肩を自然に支えた姿を見て、言い表しようのない愛を感じた。草津の神社では、早朝から鳥居にわらを結びつける作業を手伝った後、撮影をした。その瞬間しか出会えなかった人との出会いが印象に残っている」と振り返る。

 「障がいのある人のサポートだけでなく、共に発表できる場所をつくりたい。皆がごちゃ混ぜになって楽しめる場がいい。私が彼らと社会との接着剤になりたい。まだ彼らのことを分からない自分もいて、日々学んでいる」と話す。

 開催時間は10時~21時。入場無料。10月18日まで。11月25日~12月18日は能登川博物館(東近江市)で開催する。

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