草津の大学生、「日本似顔絵自転車の旅」ゴール、84日間・5千キロ走破

友人が寄せ書きしたオリジナルゴールテープを切り、旅を終えた金沢明信さん

友人が寄せ書きしたオリジナルゴールテープを切り、旅を終えた金沢明信さん

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 草津市の大学生、金沢明信さん(京都精華大学マンガ学部マンガ学科)が、滋賀以北の全ての道都県を、似顔絵を描きながら巡る自転車の旅を終え、12月2日にゴールである自宅に戻った。

友人ら約60人が寄せ書きしたゴールテープ

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 金沢さんは8月26日に草津市をスタート、日本海側を北上し北海道を経由し太平洋側を南下、84日をかけ約5000キロを走破した。途中、出会った人々の似顔絵を描きながら交流を重ね、東日本大震災被災地の仮設住宅や復興商店街などでもボランティアで似顔絵を描いた。描いた似顔絵総数は271枚に及ぶ。

 旅の動機について金沢さんは「『ハチミツとクローバー』という漫画に影響を受けた。主人公が突如自転車で旅するシーンに自転車の旅をしてみたい思いが膨らんだ」といい、「もう一つ、まだ行けていなかった被災地東北に行きたかった」と続ける。まとまった時間を作るため大学を1年間休学、バイトでためた資金と自身のイラストをあしらったポストカードを販売しながら旅を続けた。「印象に残るのは旅の途中での人々との出会い。そして、東北」と語る。「自転車で旅することで、まだまだそのままの被災地の状況もたくさん目にした。被災地では似顔絵を書く間にポツポツといろいろな話をお聞きした。似顔絵を喜んでくれると自分にも役立つことができる気持ちでうれしかった」と被災地で感じたことを穏やかな表情で語る。

 オリジナルゴールテープを準備した友人の野々村和真さんは「旅の準備に一緒に四国を1周した。思いつきだけではなく準備もちゃんとする彼の行動力はすごい」と友人をたたえる。

 旅では似顔絵だけでなくデジタルカメラとスマートフォンで写真も撮影。「描かせていただいた似顔絵をはじめ写真が1万枚以上になった。自分の作品と共に個展も開催できれば」と今後の抱負を笑顔で語る。

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