大津で障がい者作業所PRイベント-30事業所出展、「お試しカフェ」も

パンフレット片手に来場を呼び掛ける社会就労事業振興センターの市田恭子さん

パンフレット片手に来場を呼び掛ける社会就労事業振興センターの市田恭子さん

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 障がいのある人が働く作業所の商品の展示やサービスのプレゼンテーション、先駆事例発表などを行い新たなビジネスチャンス創出の場となることを目的に12月7日、大津プリンスホテル(大津市におの浜4)で「B.A.P(ビジネスアビリティプレゼンテーション)2012おこしやす『未来のしごとおこしフェスタ』」が開催される。滋賀県、滋賀県社会就労事業振興センターが主催。

「B.A.P2012おこしやす」昨年の様子(大津プリンスホテル)

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 作業所で働く障がいのある人たちが、企業、自治体、生活者との商談、交流を通して、技術や製品、サービスの質を積極的にアピール、新たな事業が生まれることを期待し2008年より開催されている同イベント。5回目となる今回、過去最多の県内21事業所、県外9事業所、合計30事業所が出展する。そのほか、有富慶二さん(ヤマト福祉財団理事長)が「稼げる作業所への道」のテーマで基調講演を行うほか、シンポジウムや対談など、これからの作業所について考えるイベントも予定している。会場に設置された「おためしカフェ」コーナーでは商品の試食もできる。

 ここ数年の取り組みにより成功事例、先駆事例も数多く生まれている。サービスエリアや道の駅で売れ行き好調の「甲賀バウム」や老舗6酒蔵の酒かすを使い注目される「湖(こ)のくに生チーズケーキ」、買い物困難地域に軽四トラックを連ね移動販売する取り組み「ぎょうれつ本舗」などだ。いずれも作業所と企業や地域団体とのコラボレーションにより実現した。

 社会就労事業振興センターの市田恭子さんは「製品、サービスのプレゼンテーションとして始まったイベントだが、年々内容を充実させてきた。直接生活者に商品を販売する作業所もあり前回からは『おためしカフェ』という一般の来場者がパンやスイーツなどを試食できるコーナーも設けた」と工夫のポイントを挙げる。

「作業所の障がい者が受け取る就労収入の平均は月額1万6,000円程度。障がい者が自立するためには所得水準の向上が不可欠。そのためには社会との『仕事』のマッチングが重要なポイント。最近、障がい者雇用に取り組む意向を持つ企業も多いが、具体的に何から取り組めばいいのか悩みを聞くことも多い。このイベントはさしずめ障がい者の能力、技術、作り出す製品の見本市のようなもの。気軽に来場して自社がどう取り組めるのかイマジネーションしてほしい、感じてほしい」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~16時。入場無料。詳しくはホームページで確認できる。

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