琵琶湖汽船(大津市浜大津5)は来年1月から、親水性と景観性を重視した新船となる中型クルーズ船「megumi」の運航を開始する。
1989年に誕生した「ビアンカ」以来、約20年ぶりとなる新船は、使用済みてんぷら油などの植物性廃食油を再資源化したバイオ燃料と軽油を混合した燃料で運航する。太陽光と風力による発電ユニットを船体前部に設けるほか、環境学習用にびわ湖の水質を測る採水器や透明板などの機器も設置。全長約35.7メートル、幅約8メートル、速力約16ノットで、定員は200人(座席120人・立席80人)。2階建て。
側面をガラス張りにし後部に円形デッキのある1階に加え、2階にも360度展望できるパノラマデッキを設け、「常にびわ湖を一望できる構造が特徴」(同社船舶営業部の川元さん)。「座席はすべて取り外し可能で、子どもたちの環境学習や修学旅行のほか、船上ウエディングなどさままな用途に応じて船内をレイアウトできる。
名称の「megumi」は、「未来に向けて企業理念を推進し、同船が『環境=観光』のシンボル船となるよう命名した」と川元さんは「琵琶湖を満喫できる船になってほしい」と期待を寄せる。
同船は貸し切りで、今後大津港発着で沖島や竹生島(ちくぶしま)をめぐる定期航路の運航を予定する。
進水式は1月16日、竣工式は1月23日。