
神社の境内で水彩画を展示する「上原結子水彩画展~夢見る時間はひみつの森へ~」が現在、御上神社(野洲市三上)の斎館で開催されている。
ハトが少女にパーティーの招待状を持って来る「招待状」など物語が始まりそうな作品が並ぶ
成安造形大学非常勤講師を務める画家の上原結子さんの作品30点を神社境内にある斎館で展示・販売している。ハトが少女を森のパーティーに招待する「招待状」や、ワスレナグサの前で少年がウサギにケーキを渡す「おいわいForget-me-not」など、童話のような世界観を透明水彩絵の具で描いている。絵のモチーフは子どもや動物、ケーキ、花が多く、「身近なかわいい物、小さい物に温かいまなざしを向けていきたい」と上原さんは話す。「森の奥深くにこんな秘密の場所があったらいいなと思って描いている。森は物語を生み出す力を秘めている」とも。
神社での個展は初めて。「卒業制作の絵本の舞台を神社にしたくらい、神社にはなじみがある。緑が多くて、りんとした空気感がある神社で展示できてうれしい」と話す。
上原さんの描く絵の中の子どもは王冠をかぶっていることが多い。上原さんは「王冠は楽しかった子ども時代の象徴であり、子どもが宝であることを示している。子どもたちが笑顔でいられる世界になってほしいという願いを込めている」と話す。
「絵の中の少女のように招待状を受け取って、子どもの頃を思い出して絵の世界に入って楽しんでもらえれば」と呼びかける。
開催時間は9時~16時30分。3月9日まで。