日本ウォーターウォーク協会(大津市木の岡町)が主催する「NWWAウォーターボールde水上歩行コンテンストonびわこ」が8月8日、ボートレースびわこ(茶が崎)で開催された。
同イベントは普段は本物のボートレースが行われるコースを、イタリアで開発された直径約2.5メートルの「ウォーターボール」に入り、50メートルのタイムトライアルで優勝を決めるもの。全国のボートレース場でも、人間が水上を走るイベントの開催は今回が初めて。この日、同会場で行われた地域とのふれあいイベント「ボートレースびわこ2010ファミリーカーニバル」の一環で開催され、約1,840人が来場した。
この日は大学・大学院生・社会人など6チームがエントリーし、立命館大学や龍谷大学の学生のほか、新潟の上越教育大学大学院からエントリーした大学院生も。
レースでは、初めての水上歩行に戸惑いボールの中で何度も転んだりする参加者が続出。30度を越す気温の中、ボールの中の気温も上昇し、「友人に誘われて参加した」という京都橘大学の藤圭太さんは「水の上をボールに入ってなので予想以上に難しく、びわ湖の上を楽しむ暇がなかった。一見涼しそうだが中はかなりやばい」と不安定なボールの中で暑さと格闘しながらも何とか50メートルを完走した。
普段はレース中のボートが映し出される同ボートレース場の特大ビジョンには1レース2チームで競われる出場者の映像が映し出され、湖面を走る様子や足をとられ転倒する迫力ある光景に観客から歓声や笑いが起こった。
読売テレビの番組「かんさい情報ネット Ten!」から参戦し1分12秒27の好タイムで惜しくも2位となった小林杏奈アナウンサーは「ボールに入った瞬間孤独で苦しくなったが、びわ湖の上にでると皆が手を振って応援してくれて頑張れた。涙と汗が吹き出してくる」と疲れながらも充実した表情で振り返った。
優勝したのは、1分10秒05のコースレコードを出した立命館大学「Rinks」。走者の菅原一輝さんは「一度転倒したがスムーズに走ることができた」と話し、「ボートレース場の水の上をウォーターボールに入って走るなんて経験は一生に一度。そうした中で優勝できたのは最高に幸せで最高の思い出になった」と喜びのコメントを寄せた。
同協会理事長の御舩泰秀さんは「全国で初となるボートレース場での『水上歩行コンテスト』。レースをするには最高の舞台で開催できたことをうれしく思う。今後はスポンサーやテレビ局と一緒にびわ湖から世界に発信できるイベントにしていきたい」と意気込む。
ボートレースびわこの天川隆男さんは「今回のイベントを通じてレース場から見えるロケーションとボートレースそのものを知っていただけた。選手たちは大変だっとと思うが来場した人に楽しんでもらえたのでは」と話す。