登山シーズンを迎えた大津市の「びわ湖バレイ」(打見山・標高1,103メートル)で4月28日、比良山系山開きが行われた。汗ばむほどの陽気の中、同市内の警察・消防・観光関係者ら17人が安全祈願神事でシーズン中の安全を祈った。
比良山系の自然保護、登山や高原レジャーを楽しむ人への安全啓発を目的に、NPO法人「比良比叡自然学校」(大津市浜大津4)の呼び掛けで開いている。
神事では地元「樹下神社」の石塚宮司が祝詞を奏上し、関係者らが玉串を奉納した。その後餅つきが行われ、飛び入りで参加した子どもたちが「よいしょ、よいしょ」の掛け声に合わせ重いきねを恐る恐る振り上げていた。つきたての餅は「きなこ餅」にして記念登山に来た登山客らに振る舞われた。
記念登山にはカップルや親子連れなども参加し、同地と連なる蓬莱山山頂(標高1,173m)を目指した。
山開きに合わせて同施設の夏山シーズンもスタート。高原に張られたワイヤロープに専用器具を装着して滑り降りるアトラクション「ジップラインアドベンチャー」が今年も登場した。
登場初日は多くの来場客でにぎわい、「スリー・ツー・ワン、ゴー」の掛け声と共に風を切りながら空中を駆け抜けていた。
中でも眼下にびわ湖が一望できる「マウンテンホークコース」は一番人気のコース。青空の下、長さ129メートル、最大高さ18メートルの迫力に来場客は空飛ぶスリルを味わっていた。
同施設の鳥海良信取締役総支配人は「山好きの人だけでなく家族やカップルで自然を手軽に楽しんでほしい。山頂からはびわ湖の北から南まで景色をまるごと楽しめる。地元滋賀の皆さんにも味わってほしい」と話す。