環境省レッドリストの準絶滅危惧種に指定されている希少なミミズ「ハッタミミズ」のフォトコンテストが6月1日より開催されている。主催は湖国ハッタミミズ・ダービー実行委員会。
糞の塊「糞塊」も巨大。糞塊もフォトコンテストの対象に(写真提供=浦部美佐子さん)
ハッタミミズは体長80センチにも達する日本最長のミミズ。環境省レッドリストの準絶滅危惧種に指定されている。世界でも滋賀、石川、福井の3県でしか生息が確認されていない希少種。県内では高島市、彦根市、近江八幡市、東近江市(旧蒲生町)、日野町、水口町など7~8カ所で生息が確認されている。田んぼの下、土中に生息するとされているが詳しい生態については謎が多い。
「ギギ(ナマズの一種)釣りの餌として重宝した」「疳(かん)の虫の薬として子どものころ、煎じたものを飲まされた」などの声もあり、戦前に発行された近江博物同好会「近江博物同好会誌」の論文にもその生態が紹介されるなど、県内では古くから生息が確認されている。国内では唯一、神戸市立須磨海浜水族園に彦根市で捕獲された個体が展示されている。
同コンテストは「長寸部門」と「大糞塊部門」の2部門で写真を募集。応募作品がハッタミミズと認定されれば粗品を、各部門最大の優勝者には賞状と副賞を贈る。
応募作品は随時ホームページでも公開し、事務局のある琵琶湖博物館にも原寸大に引き伸ばした写真を公開する予定。事務局の大塚泰介さんは「30件ほどの応募があれば統計的手法でさまざまなハッタミミズに関する生態の推測ができる。田んぼで発見したらぜひ応募してほしい」と呼び掛ける。「ゆくゆくはハッタミミズの生息が確認されている滋賀、石川、福井の関係者を集めて『ハッタミミズサミット』を滋賀で開催したい」とも。
募集期間は2014年5月31日まで。詳しくはホームページで確認できる。