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大津百町百福物語 Vol.2「大津百町百福豆」

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大津市の特産品「大津百町百福物語」は2015(平成27)年に大津商工会議所が始めた認定制度で、現在までに47点が認定を受けています。

大津が生み出した素材、歴史、文化、技術などに深く関わりを持つものを中心に、「高い品質である」と認められた食品と工芸品を大津商工会議所が「大津百町百福物語」ブランドとして認定しています。

びわ湖大津経済新聞では、地元で愛される「大津百町百福物語」認定商品に携わる人にスポットを当て、特集記事を公開していきます。

「百福」の由来

第2回は「大津百町百福物語」の名付け親、「エコロはるちゃん」(大津市比叡平)の岡田治子さんに話を聞きました。

きっかけは岡田さんの実家の蔵から出てきた掛け軸でした。掛け軸には、琴や三味線の演奏に合わせて踊る姿や、書をしたためる姿、家事や化粧をする姿など、多数の女性が描かれ、「大津百福集会」の文字が記されています。

江戸時代後半、町人文化が栄え、そのにぎわいを「大津百町」と表現されていた大津。「百福娘」と呼ばれた女性たちの姿を描いた掛け軸を見た岡田さんは、「大津百町物語」としてスタートする予定だった認定制度に、「百福」の名を入れることを提案しました。

 

認定第1号の「大津百町百福豆」

「大津百町百福物語」認定第1号となった「大津百町百福豆」は、炒(い)り黒豆をカレー、梅じそ、わさび、ハバネロなどでコーティングした黒豆菓子です。

日本茶を販売していた岡田さんが、黒豆茶を作るために長浜市から仕入れた黒豆を焙煎(ばいせん)したところ、「黒豆がおいしくて、販売してみると、お茶より売れるようになり、バリエーションを増やして販売することになりました」と振り返ります。

きなこや琵琶湖のエビなど種類が増え、現在では通年で10種類、夏季限定で2種類、冬季限定でチョコや甘納豆など4種類を販売しています。岡田さんは「カレー味ならこの会社、きなこ味ならこの会社と探し回って、一番おいしい会社に製造を依頼しています」とこだわりを話します。

 

地元の食材を使い、地域に貢献

大津百町百福豆は、市内のスーパーやホテルの土産物コーナー、大津駅観光案内所、大津港のo-portableなどで販売しています。黒豆入りのせんべい「大津百町百福煎餅」や琵琶湖のエビを使ったエビせんべいなど、県内産の食材を使った商品も展開。岡田さんは「琵琶湖のエビを買うことで、漁業の助けにもなります。地元のものを使って滋賀県の活性化に貢献したい」と話します。

大津駅観光案内所

滋賀県大津市春日町1-3 ビエラ大津

TEL:077-522-3830

http://www.otsu-guide.jp/

 

エコロはるちゃん 

滋賀県大津市比叡平3-33-8 

TEL:077-529-2463 

http://www.yasoucha.com/

取材・文=山中輝子

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