「ラ・フォル・ジュルネびわ湖」開幕 「自然と音楽」テーマに3日間

書道と音楽のコラボレーション企画「筆、舞い踊る ~書道パフォーマンスによる花鳥風月~」終了後、ステージで音楽家を囲み、間近で書を楽しむ観客ら

書道と音楽のコラボレーション企画「筆、舞い踊る ~書道パフォーマンスによる花鳥風月~」終了後、ステージで音楽家を囲み、間近で書を楽しむ観客ら

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 熱狂の音楽祭「ラ・フォル・ジュルネびわ湖2016」が4月29日、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(大津市打出浜)で開幕した。5月1日までの3日間、大津湖岸にクラシック音楽が満ちあふれる。

オープニングコンサート。ダニエル・ライスキンさん(指揮)、日本センチュリー交響楽団とともに総勢309人の「ラ・フォル・ジュルネびわ湖『森の歌』合唱団」も登場

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 フランス語で「熱狂の日」を意味する「ラ・フォル・ジュルネ」は、フランス人音楽プロデューサーのルネ・マルタンさんが1995年にフランス北西部の港町ナントで始めたクラシック音楽祭。複数の会場で45分~1時間のコンサートを低料金で数日間開催する。気軽に世界の一流の音楽家の演奏を「はしご」して楽しめるユニークなスタイルが特徴。日本では滋賀のほか東京、石川、新潟でも開催されている。滋賀での開催は今回で7回目。ゴールデンウイークの恒例行事として定着してきている。

 同イベントは毎年異なるテーマで開催。今年のテーマは「la nature ナチュール-自然と音楽」。同劇場の大・中・小ホールに加え、隣接するピアザホール、遊覧船ミシガンを会場に38の有料公演(500円~2,000円)のほか、メインロビーや湖畔広場、大津港旅客ターミナルでの無料コンサートなど合計89の公演が予定する。30日・1日には「にゃんばら先生の音楽アトリエ」「ぼくの、わたしの稲作り」「0歳児からのコンサート」など、子供向けプログラムや体験プログラムも行う。

 初日の29日は、大・中・小ホールで各2公演合計6公演が行われたほか、メインロビー、湖畔広場では計7本の無料コンサートが開かれた。大ホールで行われたオープニングコンサートでは、ダニエル・ライスキンさん指揮の下、日本センチュリー交響楽団によりスメタナ連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」が演奏された。その後、二塚直紀さん(テノール)、片桐直樹さん(バス)、びわ湖ホール声楽アンサンブル、大津児童合唱団とともに、この日のために公募で選ばれた10~80代の総勢309人から成る「ラ・フォル・ジュルネびわ湖『森の歌』合唱団」がショスタコーヴィチのオラトリオ「森の歌」を歌い上げた。中ホールでは同イベント初回から続く恒例の「書道と音楽のコラボレーション企画」が行われ、県内高校の書道部員ら4組が西川茉利奈さん(バイオリン) らと共演した。

 大津市の松田安正さんは「朝から3公演を楽しんだ。高価で時間も長い本格的なクラシックコンサートではなく、程よい時間で廉価に、でも一流の音楽に触れられる素晴らしいイベント。耳への栄養になった」と満足げに話していた。

 イベントメインとなる30日・1日は公演の数も多く、さまざまなクラシック音楽の「はしご」が楽しめる。今年は期間中4万5000人の来場を見込む。公演プログラム、イベント情報、チケット購入についてはホームページで確認できる。

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