びわ湖疏水船本格運航オープニングセレモニーが3月28日、蹴上疎水広場(京都市東山区小物座町)で開催された。
越大津市長とびわ湖大津観光大使の伊藤さん、おおつヒカルくん(関連画像)
琵琶湖疏水は1890(明治23)年に完成した琵琶湖の水を京都に引くために作られた人工運河。明治維新後衰退した京都を復興させるために建設され、水力発電、舟運、遊覧船などに使用された。陸運の発達により、船の運航は1951(昭和26)年に途絶えた。
明治150年となる今年、観光船として67年ぶりに本格運航が開始することとなり、セレモニーが行われた。京都市、大津市の各市長と滋賀県知事など約70人が出席し、京都市の水道水を缶に詰めた「疎水物語」で乾杯をして本格運航を祝った。
門川大作京都市長が「6年前、越大津市長が京都市に何の相談もなしに、市長選の選挙公約に『琵琶湖疎水船の復活』を掲げた」と話すと会場から笑いが起こる場面も。
越直美大津市長は「選挙公約に掲げた時は夢のような話だと思ったが、6年たって夢がかなった」と本格運航の開始を喜び、「疎水船で琵琶湖に来て、疎水の周りの自然を感じてほしい」と呼び掛けた。
セレモニーの前に、びわ湖大津観光大使の伊藤佑莉さんら3人が大津から蹴上まで乗船。伊藤さんは「両岸に咲く満開の桜がきれいだった。季節が変わるとまた景色も変わるので、たくさんの方に体験してもらいたい。大津乗下船場は三井寺の近くで、三井寺の桜もきれい。琵琶湖岸にはおしゃれなカフェもあり、大津港からは船で琵琶湖を遊覧できる。京都ではできない体験をしてほしい」と話した。
春の運航は今月29日~5月28日。秋の運航は10月6日~11月28日。秋の受付は8月13日から。