日本料理店「和彩創宴 江州(ごうしゅう)」(草津市志那中町)が7月1日から31日まで、「働き方改革」のために休業した。
同社社長の勝部裕史さんは「昨年9月の社内会議で従業員から『世間はゴールデンウイークに10連休になるが、その前後に交代で休みを取れないか』と相談があった。お客さんあっての仕事だが、従業員がいないとできない。10連休と言わず、思い切って1カ月休業することにした。ただ休むだけでなく、各自が目的を持って1カ月を過ごせるようにプレゼンをしてもらった」と話す。
「記憶に残る時間を過ごす」「健康に気を付ける」「計画を立てる」ことを目的に、従業員は「無人島でサバイバルをする」「寺で修業する」「型枠大工の父親に付いて職人修業をする」「主夫をする」などの目標を立て、パソコン教室に通い、パワーポイントを使ってプレゼンをした。
勝部さんは「休業中も給料を支払ったので経営的には厳しく、お客さんからも同業者からも批判はあった。両親からも反対されたが、私の子どもたちが説得してくれた。今年で終わるのではなく、毎年7月に休めるように有意義な夏休みにしようと従業員に伝えた。休み中、皆が送ってくれる写真を見ていると、皆いつもよりいい顔をしている。8月から一緒に働けることを楽しみにしている」と話す。