守山市内の経営者と起業家を紹介する冊子「あとつぎか、いちからか~守山で営む、起業のカタチ~」が3月1日、発行された。発行元は守山商工会議所と守山観光物産協会。
守山商工会議所の田中直子さんは「守山市は起業家が集まる町として起業関係の事業に取り組んでいる。市内の起業家・経営者のこだわりや起業のきっかけを多くの人に伝えることで起業家が集まる町がより活性化されることを目指した」と作成のきっかけを話す。
守山市はかつて中山道の宿場町として栄えた。現在は駅周辺の再開発が進み、京都や大阪のベッドタウンとしてマンションや飲食店が立ち並ぶ。田中さんは「歴史のある町だが、新しい人を受け入れる柔軟な風土がある。先代から受け継いだ会社を守りながら、時代の変化と共に生きる経営者と、守山で起業をすると決めた店主。後を継ぐ人と一から事業を始める人を紹介することで守山市の魅力を掘り下げた」と話す。
「あとつぎ」として、井入農園の井入吉信さん、遠藤醤油の遠藤尚兵さん、清原の清原大晶さんのインタビューを掲載。後を継いだきっかけやこれからの展望について話している。井入さんは「農業という表には出にくい分野の中で、新しいことにチャレンジしていることを多くの人に知ってもらうきっかけになればうれしい」と話す。
「いちから」として、ワインショップ「アズールブルー」の佐々木祐哉さん、堀久餃子本舗の堀内政義さん、スールポッシュの沼本学洋さんにインタビュー。守山で起業したきっかけを掲載している。
田中さんは「後継者の方々、起業家の方々、それぞれに魅力ある方がたくさんおられ、人がブランドだと感じていた。その魅力をより多くの人に伝えたい」と話す。企画・制作を担当したmitsumeruの亀口美穂さんは「田中さんから人に焦点を当てた企画がしたいと相談され、後継者と新規事業者は立場も意見も違うと思うが、両者を対立させるのではなく、コラボレーションするかたちで紹介しようと考えた。挑戦する姿勢を表現するため、デザインを骨太な雰囲気に仕上げた」と話す。
冊子は守山駅前総合案内所、守山市立図書館、守山商工会議所などで配布している。