「ハイウェイピアノ」が7月8日、大津サービスエリア下り線(大津市朝日が丘)に設置された。
駅やサービスエリア、空港、商店街などに誰でも自由に演奏できるように設置されたピアノを「ストリートピアノ」と呼び、イギリスで始まったとされる。高速道路のサービスエリアに設置されたピアノは「ハイウェイピアノ」と呼ばれている。「ストリートピアノドネーションズ」(福岡県北九州市)代表の本山晴子さんが「レッスンを受ける機会に恵まれない子どもたちにピアノを」「ピアノの音色に癒やされ、自殺ゼロの社会を」との思いで2019年9月、黒崎駅(北九州市)にストリートピアノを設置した。今までに古賀サービスエリア(古賀市)、小倉駅(北九州市)などにも設置している。
東京在住の田村綾さんが大津市内の実家のピアノを寄付。本山さんは「亡くなられたお母さんが弾いておられた思い出のピアノを寄付したいとご連絡があり、NEXCO西日本さんに相談したところ、大津サービスエリアに設置をしていただいた」と振り返る。「古賀サービスエリアの『ハイウェイピアノ』は飲食店で働くスタッフが演奏したり、旅の途中のお客さんが演奏したり、皆さんに活用されている。大津サービスエリアのピアノも皆さんで楽しんでいただければ」と呼び掛ける。
今回のプロジェクトは新型コロナウイルスの影響で、全て電話やメールなどリモートでやり取りした。本山さんは「これからの時代、人が物理的に移動することが別の意味を持つようになると思うが、サービスエリアや駅、空港など、人と人が交差するところに生の音楽が存在し、その一瞬をシェアできる心豊かな社会になれば」と話す。
大津サービスエリアハイウェイピアノの利用可能時間は平日=8時~18時、土曜・日曜・祝日は7時~19時。設置期間は2021年3月31日まで。