百人一首の歌をイメージした「いちごアフタヌーンティー 咲くやこの花」が1月15日、琵琶湖ホテル(大津市浜町)で始まる。
「ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」紀友則の春の歌をイメージしたスイーツ
近江神宮(大津市神宮町)は小倉百人一首一番目の歌の作者、天智天皇が祭られていることから、「かるたの聖地」と呼ばれ、競技かるたの名人戦、クイーン戦が行われている。琵琶湖ホテルは「リスペクトローカル」をテーマとして掲げ、地域の魅力に触れ、滋賀県産の食材を味わってほしいと2017(平成29)年から百人一首をイメージしたカクテルを提供。2019年には「百人一首スイーツビュッフェ」を実施した。今年は新型コロナウイルスの影響で、ビュッフェではなく、個別対応のアフタヌーンティーを提供する。
百人一首をイメージしたファーストデザート、セイボリー、スイーツ三段重と紅茶、玉露、ハーブティーなどのドリンクを提供する。ファーストデザートは紀貫之の「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほいける」に歌われた梅の花を紅白のイチゴで表現。セイボリーは光孝天皇の「君がため 春野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ」が春の七草を摘んで大切な人に贈る歌であることにちなんだ軽食。七草のすずな(カブ)とサクラダイを花に仕立てたものや、すずしろ(ダイコン)とビワマスのミルフィーユなど滋賀県産の食材を使った一口サイズの軽食を一皿にのせる。スイーツ三段重には秘めた恋になぞらえて見た目からは想像できない味を閉じ込めたイチゴのムースなどのスイーツや、「来ぬ人を 松帆の浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ」の歌の「藻塩」に掛け、塩味を効かせた焼き菓子などを詰めて提供する。
それぞれのスイーツやセイボリーに合わせて、中川誠盛堂(大津市中央)の玉露や和紅茶「果の香」、ダージリンティーなどをペアリングした。
担当者は「百人一首の明るい春の歌と恋の歌のスイーツと日本茶や紅茶を楽しんでほしい。競技かるたの愛好会『大津あきたの会』と歌人の遠山利子さんに監修をいただき、歌の意味や言葉にちなんだ形や色、味のスイーツとセイボリーを用意した。琵琶湖の見える席でかるたの聖地・大津への小旅行を満喫していただければ」と呼び掛ける。
提供は金曜・土曜・日曜・祝日のみ。提供時間は14時30分~16時30分。前日15時までの要予約料金は4,800円。3月28日まで。館内の消毒や換気、従業員の健康管理、来客の検温、健康チェックなど新型コロナウイルス感染予防対策を行っている。