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瀬田川沿いにコワーキングスペース 「いろいろな個性がつながれる場所」

プロデュースを担当した黒田史子さん

プロデュースを担当した黒田史子さん

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 コワーキングスペース「hitokado」(大津市千町)が6月1日、オープンした。運営は中山スポーツ。

瀬田川を望むコワーキングスペース

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 2020年秋に新型コロナウイルスの影響で、スポーツ店の「中山スポーツ」の自社ビルにテナントとして入居していた音楽教室の撤退が決まり、社長の中山博識(ひろのり)さんが「人が集まる面白いことがしたい」と、コワーキングスペースにすることを決めた。クロダプランニング代表の黒田史子(あやこ)さんにプロデュースを依頼した。

 グーグルの正規代理店でITを使った業務効率化のコンサルティングを担当し、東京のベンチャー企業で広報責任者として働いた経験のある黒田さんは「駅から遠く、わざわざ来ないといけない立地を逆手に取って、ほかの場所にはないサービスができるのではないかと考えた」と振り返る。

 瀬田川を見下ろせる「集中スペース」は10席あり、私語禁止で全席にコンセントを用意。15人程度が利用できる「交流スペース」は打ち合わせや食事の持ち込みが可能で、会員同士が交流を図ることができる。創業セミナーやワークショップを開くこともできる。ほかに、個室スペース1室、ウェブ会議室1室がある。

 完全会員制にして、ドロップイン(一時利用)はできないようにした。会員の特典として、毎月2時間、黒田さんのコンサルティングを受けることができる。現在の会員は15人で、起業したばかりの人のオフィスとして利用や、ハンドメード作家のアトリエとしての利用、企業の社長のセカンドオフィス利用などが中心という。

 黒田さんは「オープンして2カ月がたって、新型コロナの影響で、集まる場所が減っているが、人とつながることを求めている人が多いのだと気付いた。ここは人とつながれる場所なので、そこに魅力を感じてもらっているのだと思う」と話す。

 ローズウインドー作家の中島好美さんは「家にいると作品作りに集中できないが、ここだと集中できる。SNSの配信やホームページの作成について黒田さんに相談できることがメリット。開催されているセミナーも、今は興味が無くても、聞いておくことで今後役に立つかもしれないと積極的に参加している。自分とは違う考えを知ることもでき、若い人が頑張っているから、私も頑張ろうと思える」と話す。

 黒田さんは「いろいろな個性、役割の人がここに集まって、つながれる場所。安心できるホームのような場所にしたい。滋賀にはコワーキングの文化がまだ定着していないので、どうやって魅力を発信していけるかが課題。皆で力を合わせてコワーキングの文化をつくりたい」と話す。

 営業時間は8時~20時。会員料金は月額2万円。

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