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大津歴博で動物に関する美術品や出土品展示 大津祭の装飾も

細部まで精巧に作られた大津祭の「四神文欄間(らんま)」

細部まで精巧に作られた大津祭の「四神文欄間(らんま)」

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 大津市の動物に関する美術品や出土品を展示する企画展「大津のどうぶつ博物館」が現在、大津市歴史博物館(大津市御陵町)で開催されている。

「子どもが歴史を楽しく学べるように」と作られた「おはなしめいろ」

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 1804年11月8日に近江国滋賀郡南庄村(現在の大津市伊香立南庄町)で発見された「龍骨(りゅうこつ)」とされるトウヨウゾウの化石と当時の文献や大津市に生息していたゾウの化石、大津市内の遺跡から出土した動物をかたどった須恵器(すえき)やすずりなどを展示する。

 東海道五十三次や源氏物語図に描かれた動物、涅槃(ねはん)図、近江名所図などの美術作品の中に描かれた動物も紹介している。

 毎年10月に行われる大津祭で披露される曳山(ひきやま)の後ろ側に飾られる「見送幕」や、幕を抑える「幕押(まくおさえ)」、金具の中に精巧に描かれている動物についても展示。学芸員の鯨井清隆さんは「大津祭は行われるが、今年も曳山巡行は中止になった。曳山の上部にあって、普段は見ることができないものも見ることができる」と話す。

 今回の展示に合わせて、子ども向けの「おはなしめいろ」も作成した。迷路の正解の道に書かれた文章を読むと「龍骨」の出土に関する話や、滋賀に伝わる「俵藤太のムカデ退治」の伝説について知ることができる。迷路を企画した増田友香さんは「コロナ禍で博物館に来ることができない人に家で楽しんでもらえるようにと、昨年からツイッターで塗り絵などの配信を始めた。文字だけだと読んでもらえない話も、迷路だと子どもたちに楽しく読んでもらえるかと思って企画した。できるだけたくさんの人に歴史について知ってもらえれば」と話す。

 鯨井さんは「大津には、長く、深い歴史がある。動物をきっかけに歴史に興味を持ってもらいたい。動物は、ずっと人類の友達として側にいる。時代とともに動物との付き合い方が変わっていくのも分かる展示になっている。滋賀県内各地で大切に守ってきた美術品や出土品を集めた。いろいろなジャンルが集まっているので、この展示をきっかけに、歴史マニアになる子どもがいたらうれしい」と話す。

 市内から家族で来館した五十嵐正敏さんは「子どもの教育にいいかと思って来た。思っていた動物とは違っていたが、クイズを家族で楽しんでいる。クイズの答えを探すために展示をじっくり見ている。ここまで丁寧に見たのは初めて」と話した。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。観覧料は大人=600円、大学生・高校生=300円、中学生・小学生=200円。8月29日まで。

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