Bリーグ1部の滋賀レイクスターズが10月9日・10日にウカルちゃんアリーナ(大津市におの浜)で開催された2021-22シーズン第2節で茨城ロボッツに2連勝した。
アシストやスチール、苦しい時間帯の得点などチームを引っ張る柏倉哲平選手
9日はオヴィ・ソコ選手が37得点、柏倉哲平選手が11アシスト6スチール。林翔太郎選手が8リバウンド、勝負どころの試合終盤で今川友哲選手が連続でリバウンドを取るなど、全員が躍動し、93‐88で勝利した。
10日は9日に37得点したソコ選手対策として、茨城がペイントエリアのスペースを閉じるディフェンスを取り、ペイントエリア内の得点が9日50点から10日38点と減ったが、柏倉選手、キーファー・ラベナ選手を中心にパスを回し、フリーの選手をつくり、滋賀が「デザインされたシュート」を効率良く決めた。
試合時間残り1分59秒、茨城の鶴巻啓太選手に3ポイント(P)シュートを決められ、76‐75と1点差に詰め寄られるも、ラベナ選手からのアシストで小澤智将選手が3Pシュートを決め、残り1分42秒で79‐75。直後にノヴァー・ガドソン選手のスチールから、柏倉選手のアシストで小澤選手がファストブレイクを決め、81‐75。その後もファウルから茨城にフリースローを与えるも、音楽と観客の拍手で盛り上がる会場の雰囲気にのまれたのか、茨城がフリースローを3本連続で外し、85‐77で滋賀が勝利した。
4試合が終わった時点で、滋賀は3勝1敗で西地区1位。1試合平均得点が91.8でB1リーグ2位。平均アシストは25.3で1位。スチールは10.5で2位。選手の平均年齢がB1で最年少の滋賀が、「激しいディフェンスからボールを奪う」「ボールをシェアしてフリーの選手が効率良く得点する」というルイス・ギルヘッドコーチ(HC)の求めるバスケットボールを体現し、スタートダッシュに成功した。
ギルHCは「アップダウンがあった中で、コントロールできたいいゲームだった。2日間を通じて選手たちが見せてくれた努力を評価したい。フィロソフィーを表現できて勝つことができた」と評価した。「チームにとってこの2連勝は重要。自分たちが行っていることが正しい方向に向かっていることが分かった。選手たちのモチベーションにもつながる」と話した。
小澤選手は、途中出場し、ディフェンスでもオフェンスでも魅せた。茨城のマーク・トラソリーニ選手のオフェンスファウルを誘うなど良いディフェンスからリズムをつくり、チームに貢献した。オフェンスでは、3Pシュートを6本中5本と高確率で決め、プロキャリア・ハイに並ぶ17得点の大活躍。
小澤選手は「自分のシュートでチームを勝ちに導くことができたのはキャリアで初めて」と喜んだ。開幕前はけがで調整が遅れ、プレシーズンゲームでの出場はなかった小澤選手。「今日の試合前に、ルイスHCから『昨日はよくなかった。もっとフィジカルにディフェンスしないとB1でプレーできない』と言われて、見返したいと思った。言われたディフェンスを体現して、オープンのシュートを決め切ることができた」と振り返った。
開幕節は柏倉選手、野本大智選手、10日は小澤選手と、試合ごとに違う日本人選手が活躍していることについて、キャプテンの柏倉選手は「もともとこのチームは、キーファーやオヴィはスター選手かもしれないが、日本人の中にはスター選手がいるわけではない。個々が思い切りの良いプレーをして、日替わりで誰かしら調子の良い選手が出てきているのはチームの強み。練習の時から競争心を持ってやれていることが、こういう結果につながっている」と話した。