Bリーグ1部の滋賀レイクスターズが11月10日、ウカルちゃんアリーナ(大津市におの浜)で開催された2021-22シーズン第7節で島根スサノオマジックと対戦した。
日本代表の金丸晃輔選手と安藤誓哉選手が加入し、8勝3敗(6節終了時点)と好調の島根。試合開始早々、金丸選手に2連続で得点を許すも、滋賀の林翔太郎選手が執拗(しつよう)にマークし、金丸選手の勢いを止める。オフェンスリバウンドを連続で島根に拾われるも、全員で守り切り、野本大智選手の3ポイント(P)シュートで引き離す。滋賀はノヴァー・ガドソン選手の3Pシュートが効率良く決まり前半はリードを守るが、1クオーター(Q)、2Q共に終了間際、島根に3Pシュートを決められ、点差を広げることができない。52-47で前半を折り返す。
3Q開始28秒、キーファー・ラベナ選手のアシストで森山修斗選手が3Pを決める。けがで1カ月戦線を離れて、前節に復帰した森山選手。ディフェンスでは金丸選手を抑え、オフェンスではシュート成功率100%と勝負強さを見せる。3Q残り4分34秒、島根のリード・トラビス選手の3Pシュートで67-67の同点に追い付かれる。ラベナ選手が島根の北川弘選手のパスを高く飛んでカットするなど会場を沸かすプレーも見せたが、3Q後半は滋賀のターンオーバーからの失点が目立つ。
76-79で迎えた最終Q。滋賀は2連続でターンオーバーからの失点を喫する。ラベナ選手がコートインし、試合を立て直し、ラベナ選手のシュートで84-85と1点差まで迫る。滋賀はフリースローで得点し、追いすがるが、試合時間残り2分38秒と2分4秒、立て続けに安藤選手に3Pシュートを決められ万事休す。94-102で惜敗した。
徹底した「金丸対策」が功を奏し、金丸選手を3Pシュート成功0本、6得点のみに抑えるも、島根は阿部諒選手、白濱僚佑選手が2桁得点を挙げるなどし、選手層の厚さに屈した滋賀。ルイス・ギルヘッドコーチは「リーグのトップチームとの差は、セカンドユニットの層の厚さ」と話す。10月27日の川崎ブレイブサンダース戦、11月1日の天皇杯でのアルバルク東京戦、11月6日・7日の千葉ジェッツ戦と強豪との対戦が続いている中で、「トップチームといい形で競っているが勝てていない。トップチームは一つのミスを得点につなげる。上位チームに勝つためには細かいところを修正しないといけない。高いレベルのチームに競い合えている。今後は勝ち切る段階に持っていかないといけない」と話した。
「選手の仕事ぶりには満足している。毎試合100パーセントで試合に向かっていってくれている。どんな相手に対しても競い合えていることが収穫。若い選手、(野本)大智や、今日の試合ではないが(澁田)怜音が一歩踏み出してくれた。ゲームを理解し、エラーを減らしている。経験を積むことで良くなる」と評価した。
13得点を挙げ、攻守に貢献した野本選手は「昨シーズンからミスが続くと気持ちの面で引いてしまうことがあり、川崎戦ではそれが出てしまった。ここ4試合では気持ちを出し続けてプレーできた。気持ちの部分で成長できた」と話した。
3Q終了間際、野本選手がスチールから攻め上がるが、ゴール下で北川選手とぶつかり、倒れる場面があった。直後に同じような状況になり、強く速いドリブルで駆け上がった野本選手は北川選手をかわしてシュートを決め、叫んだ。「直前のプレーで結果的にシュートが入っていなくて、その悔しさがあってあのプレーにつながった」と気迫のこもったプレーを振り返った。