琵琶湖の水の循環をテーマにした「琵琶湖の深呼吸ソーダ」の提供が7月1日の「びわ湖の日」、琵琶湖博物館(草津市下物町)内のレストラン「にほのうみ」で始まった。
透明のソーダにアマレットとブルーハワイを配合した青色のシロップを注ぐと、比重の重いシロップが沈み、ゆっくりと混ざり合う。スプーンで混ぜ、アイスクリームをのせて飲むクリームソーダ。
琵琶湖では、冬の冷え込みで酸素を多く含んだ表層の水が4度まで下がると比重が重くなり、湖底に下がって低酸素状態の低層の水と混ざり合い、湖底まで酸素が行き渡る自然現象「全層循環」が毎年冬に起こっていた。湖底の生き物に酸素を届けるために必要な自然現象で、琵琶湖の水をきれいにする効果もあり、「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれている。
地球温暖化の影響により表層の水の温度が下がらなくなり、2019年と2020年は「琵琶湖の深呼吸」が確認されなかった。2021年、2022年は確認された。
琵琶湖博物館は2020年にリニューアルオープンし、その時に「琵琶湖の深呼吸」を知ってもらいたいと「琵琶湖の深呼吸ソーダ」の販売を計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて販売を見合わせていた。
広報担当の福井ゆめさんは「2年越しにやっとお披露目できることになった。ソーダとシロップが混ざり合うのを見て、琵琶湖の深呼吸とはどういうことなのかを体感してもらいたい。当館は体感型の博物館で、五感を使って体感できる。食べることでも琵琶湖を体感し、思い出として持って帰ってもらえれば」と呼びかける。
価格は450円。