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守山でピカソ展 版画中心に127点「70年の創作の軌跡を一望」

佐川美術館で開催中の「イスラエル博物館所蔵 ピカソ-ひらめきの原点」

佐川美術館で開催中の「イスラエル博物館所蔵 ピカソ-ひらめきの原点」

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 パブロ・ピカソの版画作品を中心に展示する企画展「イスラエル博物館所蔵 ピカソ-ひらめきの原点」が7月2日から、佐川美術館(守山市水保町)で開かれている。

87歳の時、347枚の版画を7カ月で作成した

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 イスラエル博物館が所蔵する800点以上のピカソ作品のうち、版画を中心に127点を展示。4月に東京で開催し、滋賀、長崎と国内3カ所を巡回する。イスラエル博物館所蔵のピカソ作品を一挙に日本で公開するのは今回の巡回展が初めて。

 ピカソが作家活動を始めた1900年ごろの初期作品から、亡くなる3年前の1970年までの70年間にピカソが制作した作品を年代順に紹介する。スペインからパリへ移り住み、親友の死と貧困を目の当たりにしたことから始まる「青の時代」、パートナーと同居し、温かい感情を描いた「バラ色の時代」、1908年から追求した「キュビスム」、古典的モチーフを描いた作品、さまざまな版画の技法に取り組んだ「ヴォラール連作」、ゲルニカを予告させる「フランコの夢と嘘(うそ)」、87歳の時に7カ月で347点制作した「347シリーズ」など、ピカソの作風と技法の変化を一望できる。

 佐川美術館学芸員の馬場まどかさんは「ピカソは、奇抜でエキセントリックな作品の印象が強いが、子どもの時に美術の基礎を身に付け、生涯にわたってさまざまな技法で制作を続けた。展示をトータルで見ると、いかにすごい人物かが分かる」と話す。

 「ピカソが生涯通して取り組んだのが版画。さまざまな技法を試し、とどまるところのない挑戦心を持ち、表現に終わりがない。パートナーによって作風が一変するのも面白い」とも。

 「ピカソは晩年まで大作を描いていた。どこにそんなエネルギーがあるのか、どんな人かを再確認できる展示になっている。ピカソの創作の軌跡を見てもらえれば」と呼びかける。

 開催時間は9時30分~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は、大人=1,300円、大学生・高校生=900円、中学生以下無料。事前にホームページからの予約が必要。9月4日まで。

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