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宇野宗佑さんの生家「うの家」で生誕100周年記念展示 宇野さん絵画作品も

守山の「うの家」で開催中の「うの宗佑に学べ!展」

守山の「うの家」で開催中の「うの宗佑に学べ!展」

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 元内閣総理大臣、故宇野宗佑さんの生誕100周年記念プロジェクト「うの宗佑に学べ!展」が8月10日、宇野さんの生家「うの家」(守山市守山)で始まった。

写真で振り返る宇野宗佑さん

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 「うの家」は1872(明治5)年創業の造り酒屋で、宇野さんの生家。2009(平成21)年に造り酒屋を廃業後、守山市が譲り受け、改修工事を経て2012(平成24)年に中山道守山宿の拠点「うの家」としてオープンした。現在は町家を改装したレストラン、カフェ、イベントなどの貸し館として活用されている。

 守山商工会議所会頭の大崎裕士さんは「うの家10周年と宇野宗佑さん生誕100周年の節目に、宇野さんについて知ってもらいたいと思った。在任期間の短かった総理として知られているが、それまでの歩みや宇野さんの功績を知っている人が地元でも少なく、宇野さんを知って、宇野さんから学んでほしいと実行委員会を立ち上げた」と振り返る。

 宇野さんは1922(大正11)年8月27日生まれ。野洲郡守山町(現・守山市)出身で、神戸商業大学(現・神戸大学)在学中に学徒出陣し、1945(昭和20)年8月27日の23歳の誕生日にシベリアに抑留された。2年後に帰国し、シベリア抑留の体験をつづった「ダモイ・トウキョウ」を出版。野洲郡守山町商工会(現・守山商工会議所)の初代会長に選出される。1951(昭和26)年に滋賀県議会議員、1960(昭和35)年に衆議院議員に当選。通商産業大臣、外務大臣などを歴任し、1989(平成元)年に第75代内閣総理大臣に任命された。

 大崎さんは「シベリア抑留の体験が宇野さんの人となりに影響しているのではないかと思っている。自己保身よりも人のため、先々のために行動する人だった。野洲川改修事業など、宇野さんは批判があっても、決断力と行動力で未来のために進めた。それでも、自分の手柄ではなく、役所や地元の人たちの協力があって実現したのだと言っていた」と話す。

 宇野さんは書道や絵画などの作品も残した。うの家では宇野さんが描いた郷土人形の絵などを展示している。8月24日からは守山市民ホール(守山市三宅町)をメイン会場として年表やパネル、宇野さんの作品を展示する。

 大崎さんは「ウクライナ情勢や新型コロナウイルスなど、先行きが不透明で夢を持てない人たちに、戦後すぐの混乱期でも希望を持って行動した宇野さんから何かを学んでもらえれば」と呼びかける。

 開場時間は「うの家」、守山市民ホール共に9時~17時。守山市民ホールは8月30日休館。入場無料。今月31日まで。

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