世界農業遺産に認定された「琵琶湖システム」をPRするイベント「おいで野洲まるかじりフェスタ2022~森・里・湖の魅力大集合~」が11月6日、JR野洲駅南口駅前広場(野洲市小篠原)で開催される。
「琵琶湖システム」の正式名称は「森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」で、琵琶湖の固有種ニゴロブナなどが産卵し、稚魚が育つ水田「魚のゆりかご水田」などの琵琶湖周辺の農業と、「エリ漁」などの琵琶湖の漁業、山林緑化や水源林の保全、滋賀の伝統野菜など琵琶湖を中心とした生物と共存する持続的な滋賀県の農林水産業の仕組み。7月に世界農業遺産に認定された。
イベントでは、「里エリア」「湖エリア」「森エリア」に分かれ、琵琶湖システムの魅力を伝える。里エリアでは、「魚のゆりかご水田米」の試食、販売、魚のゆりかご水田で育てたコシヒカリで造った純米吟醸酒「月夜のゆりかご」の販売、吉川ゴボウなど地元の野菜の販売などを行う。湖エリアでは「ビワコドーターズ」(菖蒲)の湖魚を使ったハンバーガーなどを販売。森エリアでは鹿の角などを展示し、獣害問題について伝える。
ステージイベントでは、絵本「はじめてのびわこの魚」を出版した「琵琶湖のお魚博士」中学3年生の黒川琉伊さんとビワコドーターズの中川善一さんによる「魚のお話会」やみのり農園(野田)の三浦大介さんと森垣仁さんによる「獣害のお話会」とジビエ料理の振る舞いがある。
ほかにも、きなこっぺやビストロコテ、Bar Claymoreなど野洲市内の飲食店がテイクアウトフードを提供するフードエリアも設ける。体験エリアでは、立命館大学マネジメント学部の柳陽菜さんと作野充さんが起業した「FoodFul(フードフル)」が糀屋(こうじや)吉右衛門(三上)のこうじを使った「お米に花を咲かせよう~親子で糀作り体験」のワークショップを開く。作野さんは「家庭と地域と食のプロがつながることで一人でも多くの人が食を楽しむきっかけになれば」と話す。
開催時間は11時~16時。入場無料。ワークショップは事前予約制。