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かるたの聖地・大津で百人一首ランチとカクテル 読み手の思いを味で表現

「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ」をイメージしたランチ

「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ」をイメージしたランチ

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 百人一首をイメージしたランチとカクテルの提供が12月5日、琵琶湖ホテル(大津市浜町)で始まる。

「永らへば またこの頃や しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき」をイメージしたカクテル

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 大津市にある近江神宮は小倉百人一首1番目の歌の作者、天智天皇が祭られていることから「かるたの聖地」と呼ばれ、競技かるたの名人戦、クイーン戦が行われている。琵琶湖ホテルは地域の魅力に触れ、滋賀県産の食材を味わってほしいと2017(平成29)年から百人一首をイメージしたカクテルを提供している。2022年春からは四季ごとに百人一首ランチの提供も始めた。百人一首の内容については、競技かるたの愛好会「大津あきたの会」の助言を受けた。

 「日本料理おおみ」で提供する「百人一首ランチ 冬の宴」(3,500円)は山部赤人の「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ」にちなんで赤と白をイメージカラーとして、モロコ甘露煮や赤こんにゃくなどの滋賀の郷土料理を採り入れた。アンコウの唐揚げ、百合根(ゆりね)まんじゅうなどのほか、百人一首の読み札の模様が描かれたもなか種で餅菓子の「あも」を挟んで食べる「叶 匠壽庵(かのうしょうじゅあん)」の「あも歌留多(かるた)」を提供する。

 「バー ベルラーゴ」で提供する百人一首カクテルは2種類。藤原清輔朝臣の「永らへば またこの頃や しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき」をイメージしたカクテルは、「苦しいと思っていた日々も今となっては恋しく思い出される」という歌に合わせて、香草のほろ苦さとアイリッシュクリームの甘さを感じられるように仕上げた。能因法師の「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり」をイメージしたカクテルは龍田川に散る紅葉の赤さを表現した。

 担当者は「かるたの聖地といわれる大津市ならではのおもてなしとして百人一首と食を融合させたユニークなメニュー開発に取り組んできた。奥深い百人一首の世界を味わってもらえれば」と呼びかける。

 ランチの提供時間は11時30分~15時。カクテルの提供時間は18時~22時。

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