なぎさ公園おまつり広場(大津市島の関)に都市公園防災機能強化の一環として災害時に「炊き出し」のできるベンチ「おくどさんベンチ」が設置されて1カ月半が過ぎた。
この同取り組みは、避難場所として指定されている公園に、災害時に安全場所を確保すことに加えて防災機能の充実を狙ったもので、2月20日に完成した。ベンチを設置した大津市公園緑地協会の山中さんは「設置から1カ月半が過ぎたが、かまどとして利用実績が無いことが幸い」と話し、「設置して公園で実際に触れ合うことで市民の防災意識向上のきっかけになれば」と期待する。
ベンチの大きさは、縦=72.5センチ、横=1メートル83センチ、高さ=60.5センチ。コンクリートブロックの土台部分を木製カバーで覆った構造で、災害時にカバーを外すことでかまどとして利用できるもの。「おくどさん」は「かまど」の意味。
「各自治会から『いつ作ってくれる?』との待ち望む声が多くある」と山中さん。今後、広域避難場所5カ所、避難場所21カ所に順次設置する予定。「今後も使用しないことを祈るが、緊急事態にも備えなくては」と防災活動拠点の必要性も訴える。