月刊科学絵本「かがくのとも」の体験型展覧会「あけてみよう かがくのとびら展」が現在、佐川美術館(守山市水保町)で開催されている。
「かがくのとも」創刊50周年を記念して、生物学者の福岡伸一さんの監修で2019年に東京で開催された展覧会の巡回展。東京、大阪に続いての開催となる。
「かがくのとも」は1969(昭和44)年創刊の月刊科学絵本で、現在、645号まで発刊されている。五味太郎さんの「みんなうんち」や加古里子さんの「はははのはなし」など、身の回りのことをテーマに日常生活の中で感じる小さな疑問や発見から世界が広まり深まる楽しさを伝えてきた。展覧会では、「かがくのとも」の表紙を並べた巨大展示や、「みんなうんち」の大きなイラストと共に写真を撮影できるフォトスポットを用意。会場内の撮影は自由とする。
展示では、テーマを「しぜん」「からだ」「たべもの」「のりもの」の4つに分ける。「しぜん」のコーナーでは、種類ごとに異なるセミの鳴き声を聞く展示や、真っ暗な夜の世界にいる生き物を懐中電灯を照らして探す展示、「にゅうどうぐも」の絵本を映像化した展示など、子どもが自然を体験できるようにした。
「のりもの」のコーナーでは、「どうろせいそうしゃ」などの乗り物の複製原画を展示。「からだ」のコーナーでは、自分の心臓の音や目や耳の働きを体験して体の不思議を知ってもらう。「たべもの」のコーナーでは、大豆がみそになるまでを描いたミノオカ リョウスケさんの「まんまるダイズみそづくり」など、食材が食卓に上るまでを目で見て分かるように展示している。
加古里子さんの「だいこん だんめん れんこん ざんねん」の展示は、モニターの前で手を切るように動かすと、画面に映った野菜などを半分に切ることができる。栗東市から来た親子は「子どもたちが手で画面上の野菜を切る展示を楽しそうに体験していた。声で鼓膜が揺れる体験ができる展示も、自分の声で膜が震えるのが面白かったようで繰り返し体験していた」と話した。
開催時間は9時30分~17時。月曜(祝日の場合は翌日)、12月30日~1月3日休館。入館料は、大人=1,000円、大学生・高校生=600円、中学生以下無料。事前にウェブサイトで予約が必要。2月12日まで。