守山市内の中高生の吹奏楽団「ルシオール ユース ウインド オーケストラ」の第1回演奏会「びわ湖を駆ける新しい風」が4月30日、守山市民ホール(守山市三宅町)大ホールで開催される。
同楽団は守山市在住または在学中の中学生24人と高校生33人で構成されている。市内の中高生が文化活動に積極的に関わり、自ら発信していく仕組みづくりをするために2022年10月に発足。明富中学校(水保町)の吹奏楽部顧問だった武藤千尋さんが指導を担当し、週に1回、各学校の吹奏楽部の部活動の後に練習している。月に1回、楽器ごとに音楽大学を卒業したプロの演奏者が指導。部活動の地域以降の受け皿としての役割も担っている。
チューバを担当する守山高校3年の藤本優花さんは「同じ楽器を演奏する友達が他校にできたらいいなと思って参加した。毎月トレーナーの先生の指導を受けて翌月に見てもらって、進歩を分かってもらえるのがうれしい」と話す。
武藤さんは「複数の学校から集まって演奏するので、心が通い合わないと音も一つにまとまらない。半年間、週1回3時間しか練習できないが、少しずつ打ち解けて雰囲気も良くなり、音も柔らかくなり、いい響きになってきた」と子どもたちの成長を喜ぶ。
トランペットを担当する草津東高校3年の添田はるかさんは「練習時間が少ないが、貴重な時間を無駄にしないように限られた中でできることをしようと皆で懸命に練習した」と振り返る。
初めての演奏会では、「エルザの大聖堂への入場」や「微笑(ほほえ)みの国」など吹奏楽10曲と混声3部合唱1曲を披露する。武藤さんは「吹奏楽と合唱は喉の使い方や呼吸が同じ。音感も磨かれ、吹奏楽に生かすことができる」と話す。
武藤さんは「守山市には以前から市民吹奏楽団があり、『吹奏楽のまち守山』を目指している。中高生のユースバンドができたので、いずれは小学生のジュニアバンドをつくりたい。小学生から大人まで、どの世代でも吹奏楽を楽しめるようにするという構想の第一歩。至る所から楽器の音が聞こえてくる町にしたい」と意気込む。
14時開演。入場無料。入場には市民ホール窓口で配布する整理券が必要。ルシオール ユース ウインド オーケストラは現在、団員を募集している。5月14日・21日に入団説明会を開く。市内在住・在学の中高生で、吹奏楽部員もしくは吹奏楽経験者が対象。