大津さくらこども園の園児が10月11日、琵琶湖ホテル(大津市浜町)の施設内にある畑でサツマイモを収穫した。
5歳児25人が参加し、ホテルのスタッフによるサツマイモについての紙芝居を見た後、25平方メートルのホテルの畑4畝で栽培した安納芋を収穫した。園児は自分の背丈ほどの長いツルを引き、サツマイモと格闘しながら芋掘りを楽しんだ。収穫した約20キロの安納芋は園児たちが各自持ち帰り、残りは子ども園の給食に使われる。子どもたちには琵琶湖ホテルのシェフが考案したサツマイモのソフトクッキーやオレンジスイートポテトなどのレシピが配られた。5歳の男の子は「3歳の友だちが焼き芋を食べたいと言っていたので、頑張って掘った。ダンゴムシやバッタなど虫がたくさんいて楽しかった」と喜んだ。
子ども園の岡本敏幸園長は「今年初めて参加させてもらった。子どもたちは園を出発するときから楽しみにしていた。園には畑がないので、土に触れるいい機会になった」と感謝した。
同ホテルはSDGsへの取り組みとして里山を保全している。2009(平成21)年には里山の恵みを身近に感じてもらうためにホテルの敷地内に「小さな里山」をイメージしたエリアを造成。散策道沿いに「棚田のあぜ」をモチーフとした山野草を植え、畑でサツマイモやタマネギ、トマトなどを栽培している。2021年からは大津市内の子ども園の園児を招待してサツマイモの収穫祭を実施している。
琵琶湖ホテル総支配人の前田義和さんは「『土を触った』『虫がいた』などの体験が子どもたちの記憶に残り、大人になった時には環境問題や生物多様性に関心を持ってもらえれば。サツマイモが土の中にできることを知り、食育にもつながることを期待している。今後も継続していきたい」と話した。