イオンモール草津(草津市新浜町、TEL 077-599-5000)で5月30日、「第1回田植え体験」が行われ、家族連れなど約40人が参加し泥だらけになりながら田植えを楽しんだ。田植えを指導したのは、同モール内で植栽やビオトープの管理などを行うラーゴ(近江八幡市)のスタッフや地元の環境整備委員を務める服部正司さん。
同モールでは、昨年11月の開店から自然と調和したモール作りの一環で駐車スペースでビオトープを展開している。「里地水田ビオトープ」は、モール建設地にあった田んぼを復元し、まわりの植生を保全することを目的につくられたもので、「子どもたちと一緒に植物や水田などの原風景を残していきたい」という地域住民の声から同イベントの開催が実現した。
5月上旬から耕起や代掻き(しろかき)作業を行い、約20平方メートルの水田が2段完成した。植える品種は「日本晴」を改良しコシヒカリを親にもつ「秋の詩」と「滋賀羽二重のもち米」の2種類。
初めて田植えを体験する子どもたちは、「30センチメートルずつ等間隔に、ゆっくりゆっくり」という服部さんの指導の下、田んぼの中で足をとられて転び、泥まみれになりながらも一本一本丁寧に苗を植えていった。田植えが終わった後は、子どもたちが見守る中、釜に火をおこし作った炊きたての「秋の詩」をおにぎりにして味わった。「たくさんの人と作ったおいしさ、火を見て作ったおいしさ、『秋の詩』のおいしさがそれぞれ交わって最高の味を楽しめる」と服部さん。参加した子どもたちも一様に「おいしい」と何度もおにぎりを作った。
大津市から参加した家族連れは「みんなで作った稲がしっかり育ってほしい。秋にできたお米をみんなと一緒に食べることができたら」と早くも収穫が待ち遠しい様子。
今後、同モールのホームページから成長記録を発信し、10月中旬に「稲刈り」を、11月中旬に「脱穀」をそれぞれ予定する。