びわこ成蹊スポーツ大学(大津市北比良)女子硬式野球部が5月25日、福知山SECカーボンスタジアム(京都府福知山市)で行われたラッキートーナメント大会で公式戦初勝利を挙げた。
同大学の女子硬式野球部は4月に正式に部としてスタートしたばかり。主将の竹内すずさんは小学生の時に野球を始め、京都両洋高校(京都市)を卒業するまで続けた。大学入学後はソフトボール部に入部したが、「卒業までに女子硬式野球部を作りたい」と考えていたという。同大学副学長の石井智監督の後押しを受け、2023年1月、当時1年生の竹内さんが1人で女子硬式野球同好会を立ち上げた。「大学生の間にいろいろなことに挑戦したい」と考えていた当時2年生の浅野希星(きらら)さんも合流し、2人で男子野球部に交じって練習を始めた。その後6人まで増え、他大学と合同で試合に出場するようになった。
石井監督が女子硬式野球部のある高校を回り、希望者を募り、2024年4月には1年生9人が入部。部員が15人になり、同月、正式に部として認められた。滋賀県内の大学で初めての女子硬式野球部となった。
5月16日には、高知県で開催された第10回全日本大学女子硬式野球選手権に出場。部として初めての公式戦は桃山学院教育大学に6回コールド負けし、続く福井工業大学戦にも2-7で敗戦した。竹内さんは「緊張感もあったが楽しかった」と振り返る。
25日には高校、大学、専門学校などが出場する関西女子硬式野球選手権(ラッキートーナメント大会)に出場。8-3で神戸弘陵学園高校Bチームに勝利した。竹内さんは「初めはなかなか得点できなかったが、相手を抑えて、4回表で5得点できた」と喜ぶ。
同部は「日本一野球を楽しむ大学生」を目指している。石井監督は「常に『楽しいか』と問い続けている。初めての公式戦は緊張していたが、緊張を乗り越えることで楽しみに変わっていく。選手たちは自ら『こういう練習をしたい』と提案してくれる。野球をしたい思いが強く、考える力があり、どんどん成長している。私が選手に教えられる毎日」と話す。
竹内さんは「同好会を立ち上げられたのも、石井監督の尽力のおかげ。両親や男子野球部の監督など、皆さんが協力してくれたからここまでで来られた」と感謝する。
2回戦は6月1日に鳴尾浜臨海野球場(兵庫県西宮市)で、履正社RECTOVENUS(レクトビーナス)と対戦する。