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大津のスポーツ大学で小学生がアスレチックコース作り 成果は学祭で公開へ

段違い平行棒を使った「ドキドキ平行棒」を体験する児童

段違い平行棒を使った「ドキドキ平行棒」を体験する児童

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 小学生がオリジナルのアスレチックコースを作る授業が10月22日、びわこ成蹊スポーツ大学(大津市北比良)で実施された。

内容や名前を相談して決めて説明書きを書く児童たち

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 大津市が推進する「学校夢づくりプロジェクト」の一環で、木戸小学校(大津市荒川)と同大が共同で行う連携型事業として、今年初めて実施。15日と22日に分けて木戸小学校の全校児童214人が同大を訪問し、1~5年生は陸上トラックやサッカーフィールドでスポーツを体験。6年生47人が学生19人と一緒にオリジナルのアスレチックコースを作った。

 22日は、コース作りを前に47人が6班に分かれ、同大生が事前に作ったアスレチックコースを体験。段違い平行棒や平均台、跳躍器具、跳び箱などを使ってみた後、班ごとにアイデアを出し合いながらコースにアレンジを加えるとともに名前を付けた。いずれも趣向を凝らし、オリジナルのアスレチックコースを作り上げた。

 6班が作り上げたコースと付けた名前は、テニスラケットにボールを載せて持ちながら平均台を渡り、跳躍器具でジャンプした後に的に向かってラケットでボールを打つ「落ちたらジゴク バヤシテニス」や、つり縄につかまりながら跳び箱から跳び箱に飛び移る「バード(チキン)ロープ」など。完成したコースは、27日に同大で開催される「びわスポ大学祭2024」で公開。来場者が無料で体験できるようにする。

 6年生の男子児童は「どうしたらみんなが楽しく遊べるか考えた。体験した時に落ちた人がいたので、どうしたら安全に遊べるかも考えて工夫した。27日には、自分たちが考えたコースを楽しんでもらえたら」と呼びかける。

 「落ちたらジゴクバヤシテニス」について、同大4年生で、4月の就職では高校の体育教諭に内定している林泰輔さんは「事前に作った平均台を歩きボールを投げるだけのコースは、子どもたちのアイデアでラケットなどを新たに使うことになった。児童も自分で作ったという達成感を感じられたと思う」と話す。

 同小学校教頭の高橋将人さんは「スポーツ大学なので、本格的な陸上トラックや専門的な運動器具があったほか、多くの大学生が見守ってくれる環境で、体を動かす体験ができてよかった。普段は運動に関心のない児童も積極的に取り組んでくれた」と喜んでいた。

 同大学校スポーツ教育コース准教授の大西祐司さんは「授業では、子どもたちの体力低下のほか、運動をしている子としていない子の二極化について学んでいるが、運動が苦手な子どもを指導する機会はあまりなく、学生が二極化を実感することはあまりない。競技に特化したスポーツとしてではなく遊びとして運動すれば、誰でも体を動かすことを楽しいと感じることができる。体験した児童はもちろん学生にも貴重な機会となった」と話す。

 「びわスポ大学祭2024」の開催時間は10時~16時。ほかにもスポーツ鬼ごっこやマイナー競技体験などが実施される。

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