
ベンチャー企業「Liquitous(リキタス)」代表の栗本拓幸さんが5月7日、立命館守山高校(守山市三宅町)生徒会DXアドバイザーに就任した。
立命館守山中学・高校の岩崎成寿校長から栗本さんに任命証が手渡された
同校生徒会は、栗本さんが開発した市民(生徒)参加型合意形成オンラインプラットフォーム「Liqlid(リクリッド)」を導入し、生徒会のDX化を進める。「リクリッド」は、京都市、鎌倉市など50市町で導入され、市民の意見の集約や可視化などに活用されている。学校への導入は同校が初めて。
栗本さんは「リクリッド」を活用した生徒会のDX化の支援のほか、全国高校生徒会大会2017実行委員長を務めた経験を生かして生徒会運営にもアドバイスをする。4月に初顔合わせをし、その時に文化祭実行委員長の細岡大起さんからアンケートの集約について相談を受けた。栗本さんは「リクリッド」のシステムを活用して自由記述式のアンケートを自動で分析し、フィードバックした。細岡さんは「アンケートを取るのが目的ではなく、意見をまとめて文化祭に反映することが目的だったが、分析に時間がかかって困っていた。すぐに分析したデータが戻って来て感動した」と振り返る。
同校生徒会は2023年から生徒による新しい校則の制定に取り組んでいる。栗本さんは「ルールは守るものと思っているか、ルールは変えられるものと見ているかで大きく変わる。自分の意見がどう反映されているか見せることが重要。『言っても無駄』と思っていた人も、意見を集約するプラットフォームを見せると『本当に変わるかもしれない』と参加してくれる」とアドバイスした。
生徒会長の米田圭吾さんは「京都市のような意見がオープンになるプラットフォームが欲しい。生徒はもちろん、教員と保護者の意見を教えてもらいたい。そこから協力関係が始まる。意見を聞きながら常に校則をアップデートしていきたい」と話す。
栗本さんは「高校で生徒会長をしていた時、みんなの意見を聞きたいと思っていたが、思いがあっても技術がなかった。私が手助けすることで生徒たちがやりたいことができればうれしい。立命館守山高校から始まって日本全国の生徒会をより良くしていくプロジェクトにしたい」と話す。