草津市在住の画家・深田宏(フカッチ)さんの個展「くさつ10景 名所旧跡を描く」が11月13日、喫茶「gig(ジイジ)」(草津市東草津1)の敷地内に新設した「画廊アミーゴ」で始まった。
深田さんがボールペンと水彩絵の具で描いた滋賀県内や欧州の風景画43点を展示。今回は「くさつ10景」と題して、草津宿本陣や立木神社の茅の輪、追分道標など草津の史跡や風景を描いた作品10点を中心に並べる。
深田さんは1952(昭和27)年草津市生まれの73歳。信楽高校でデザインを学び、手描き友禅などの職人を経て、1985(昭和60)年にスポーツ自転車店「スポーツサイクルフカダ」を開業した。自転車競技の大会にも出場する一方、現在も軽トラックで県内を巡りながら絵を描き続けている。
会場となる「画廊アミーゴ」は、深田さんの幼なじみ・平井章夫さんが、喫茶gigの敷地内にあったプレハブ小屋を提供して開設した。平井さんは「深田さんが絵を展示したいというので、事務所にしていた小屋を画廊にした」と話す。
13日に来場した草津市の徳永哲夫さんは「深田さんの描く空が好き。空から温度や季節が伝わってくる。油彩では出ないぼかしの柔らかさが魅力。自転車で行ったことのある風景も多く、老朽化で失われていく景色を絵が残してくれている。深田さんの絵一枚一枚が史実」と話した。
深田さんは「小さい頃から育ててくれた草津の風景を、改めて見つめ直して描いた。気軽に楽しんでもらえる展示。買い物の途中にでも立ち寄ってほしい」と呼びかける。
開場時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は15時まで)。入場無料。今月28日まで。