女子生徒を対象としたオフィスツアーが3月25日、京セラ滋賀野洲工場(野洲市市三宅)内の野洲開発センターで開催された。
女子生徒の理系分野への関心を高める体験プログラム「Girls Meet STEM」の一環。京セラでの開催は4回目で、野洲工場では初。当日は小学6年から高校3年までの女子児童・生徒26人が参加した。
会場となった野洲開発センターは、各事業部門の連携強化や技術者育成を目的に2025年に開所した。参加者は生産技術の現場見学を通じて、製品そのものではなく「ものづくりを支える工程や装置」を開発する仕事の役割について学んだ。
見学では、工場内で稼働する搬送ロボットの動きや開発現場の雰囲気を体感。パネルや説明を通じて材料プロセスや設備開発の流れを学んだ。特に、実際に動くロボットへの関心が高く、参加者が質問を寄せた。
後半は女性技術者4人によるパネルディスカッションを行った。登壇者はそれぞれの進路選択や現在の業務内容、仕事のやりがいなどを紹介し、「理系は選択肢を広げる」「今苦手でも努力で得意に変えられる」「一人で抱え込まず周囲に相談してほしい」などのアドバイスが送られ、参加者は真剣な表情で耳を傾けていた。
吹田市から参加した中学3年の諸留椿さんは「文系が得意だが友達に紹介してもらって参加した。数学が苦手でも努力で得意になったという話を聞き、勉強のモチベーションが上がった」と話し、「文理にとらわれず幅広く考えたい」と前向きな姿勢を見せた。
同社ダイバーシティ推進室の森麻里子さんは「理系の仕事は見えにくくハードルが高く感じられがちだが、身近な先輩の姿を通じて『自分にもできるかもしれない』と感じてもらうことを重視した」と振り返る。保護者向けには理系進路のメリットやキャリアの継続性についての説明も行い、理解促進を図った。
日本ではSTEM(科学、技術、工学、数学)分野における女性の進学率・就業率が低いことが課題とされており、同社は2035年までに女性比率30%を目指す取り組みに参画している。森さんは「今後も同様の体験機会を通じて、理系分野への関心を高める活動を継続していきたい」と話す。