高橋智隆さんの新作ロボ「MURASAKI」-石山寺・未来千年館で発表

「未来千年館」で7月24日、ロボットクリエーターの高橋智隆さんが新作ロボットを発表。写真=新作「MURASAKI」。

「未来千年館」で7月24日、ロボットクリエーターの高橋智隆さんが新作ロボットを発表。写真=新作「MURASAKI」。

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 石山寺(大津市石山寺1)で開催されている「源氏物語千年紀in湖都大津」のイベント会場「源氏夢回廊」の密蔵院(みつぞういん)「未来千年館」で7月24日、ロボットクリエーターの高橋智隆さんの新作ロボット「MURASAKI」が発表された。

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 高橋さんは、京都大学卒業後にロボットの技術開発・製作・デザインを手がける「ロボガレージ」を設立。2004年に代表作「クロイノ」がアメリカ「TIME」誌の「最もクールな発明」に選ばれ、ポピュラーサイエンス誌では「未来を変える33人」の1人に選ばれた世界で活躍するロボットクリエーター。

 会場となる「密蔵院」は島崎藤村ゆかりの建物で、大津市在住の高橋さんが同イベントのために新作のロボットを製作することを受け、次の千年に向けた感性の発信を行うことを目的に3月18日のイベント開催時から、人気ロボットの常設展示会場「未来千年館高橋智隆ロボワールド」として開設されている。

 この日、高橋さん自らが発表した新作の「MURASAKI」は、源氏物語を書いた紫式部をイメージしたロボットで、源氏物語の歴史と科学技術を融合させたロボットとして製作。丸みを帯びた顔と後ろになびく十二単を羽織った形で、目や髪型は現代的なロボット風の形で表現されている。身長=31センチメートル、体重=約1.5キログラム。十二単の下に車輪を付け動作性とデザインを両立し、両腕が動くほか、右腕側からは扇子が出てきて、目を青白く、口元を赤く光らせながら源氏物語や石山寺のことを「物語る」ことができるのが特徴。「MP3を入れて会話が出来るようにした。女性らしい声で表現している」と高橋さん。

 会場には、高橋さんの新作を一目見ようとマスコミや観光客約30人以上が詰めかけ、発表された瞬間に大きな拍手と歓声に包まれた。高橋さんは「記念すべき源氏物語千年の年にこのような機会をいただけて非常にうれしい。これからの千年を考えて作った『MURASAKI』は、日本の伝統文化と未来を融合させることをイメージしている」としたうえで、「今まで色々なところに展示しているが、このような歴史ある場所に展示するのは初めて。地元でもある大津の石山寺に来場する多くの方に見てもらえれば」と期待を寄せた。

 四日市市から訪れた水谷洋子さんは「高橋さんの大ファンで、この日このタイミングで見ることができ本当に良かった。ロボットは趣きもあり近未来的でかわいい」と興奮気味の様子。

 市の広報担当者は「『MURASAKI』と源氏物語のコラボがついに実現した。源氏物語の歴史と科学技術の融合をより多くの人に味わってもらえれば」と来場を呼びかける。

 開催時間は9時~16時30分。入場料は600円。12月14日まで。26日の11時と15時からは、高橋さんも再度来場し一般の方にデモを行う。

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