大津マート山本花店が移転-店存続に姉妹の挑戦、露店で営業開始

リフォーム中の店舗前で露店営業を開始。店番をする寺澤ソノさん

リフォーム中の店舗前で露店営業を開始。店番をする寺澤ソノさん

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 大津市丸屋町商店街「大津マーケット(通称=大津マート)」内の「山本花店」が4月3日、商店街のメーン通りに移転オープンする。

61年間営業を続けた「大津マート」の店舗で働く北村和栄さん

 1950(昭和25)年に山本保次さんが創業した同店。1952(昭和27)年に大津マートに入居。1960(昭和35)年からは娘の北村和栄さんが父の跡を継ぎ、のれんを53年にわたり守ってきた。

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 大津マートの前身は1919(大正8)年に開設された公設市場。昭和初期に大津マートとなり、1963(昭和38)年には建て替えられ現在の姿となった。最盛期には16店が軒を連ね大変なにぎわいだったというが、現在はわずか4店がひっそりと営業を続ける。来店客の低迷や建物の老朽化などにより厳しい状況が続いている。

 「小学5年生の時から店の手伝いをしてきた。父が築いた店を無くしたくない。63年続けてきた店を閉めたくない」。そんな時に思い出したのが亡き父の言葉だった。「ならんことを悔やむより、なったことを喜べ」。タイミング良く商店街のメーン通りで店を借してもらえることになった。「心機一転、移転して花屋を続けることにした」と北村さんは力強く明るく話す。

 3月10日からはリフォーム中の新店舗前で露店営業も始めた。北村さんの姉、寺澤ソノさんは「大津マートにもおなじみのお客さんは来てくれていたが、新しいお客さんは年々少なくなっていく。ここでは通りがかりの人が花を買ってくれる。初めての人と話すことで気持ち新たに商売の勉強をさせてもらっている感じ」と穏やかな笑顔を見せる。

 北村さん70歳、寺澤さん78歳。気持ちは花売りの少女そのままに新しい挑戦に挑む。

 露店の営業は10時~15時。日曜定休。