買う 暮らす・働く 学ぶ・知る

滋賀の野菜を福島へ-避難中の母親らが運営するサークル、協力者広がる

石川さんが野菜を届けた保育園で喜ぶ園児たちの写真とTシャツやふきんなどの雑貨。「毎回の給食を放射能測定器で測らないで済む新鮮な野菜を喜んでもらえ、届いた野菜を握りしめる子どもたちがとてもほほ笑ましい。子どもたちの笑顔がエネルギーになっている」と石川さん。

石川さんが野菜を届けた保育園で喜ぶ園児たちの写真とTシャツやふきんなどの雑貨。「毎回の給食を放射能測定器で測らないで済む新鮮な野菜を喜んでもらえ、届いた野菜を握りしめる子どもたちがとてもほほ笑ましい。子どもたちの笑顔がエネルギーになっている」と石川さん。

  • 0

  •  

 福島県から滋賀県へ避難している母親たちで運営するサークル「福島ピーチママ」(大津市)は、買った野菜を福島へ送る際の送料を自分たちで作った雑貨の売り上げで賄っている。

[広告]

 代表の石川たか子さんは東日本大震災で被災し、放射能汚染の被害から避難している母親たちで2012年3月に同サークルを結成。福島に住む母親たちの要請で行っている。石川さん自身も昨年4月ごろから滋賀と夫とその親が住む福島を行ったり来たりすることが増え、自ら野菜を届けに行く活動も始めた。

 野菜は県内の直売所で購入したものが主だが、活動に賛同するボランティアが増えてきており、雑貨の製作や野菜の提供などの協力は県外へも広がり、昨年12月24日には、京都府長岡京市から提供された野菜をいつも送っている保育園へ直接届けた。福島でも1人の購入者がさらに何人かに声を掛けまとめて購入するなど広がりを見せている。

 販売する雑貨は、初めはステンシル染めの手拭いから始まったが、贈り物にする人もいるため用途の幅を広げ、ポーチや巾着袋、コースターなどに加工するようになり、売り上げも増えてきた。3月11日に浜大津港で毎年行われている万灯会でも販売する。

 雑貨の販売担当の井上美智子さんは「子どもたちのために安心できる野菜が好評。米や餅、線量が高いとされる豆を頼む人も出てきている。福島では不安を口に出して言えない人も多いため難しいがつなぐことと送ることで役に立てれば」と笑顔で話す。石川さんは「食事からの内部被ばくは少しかもしれない。でも計測しながら食べる状況は普通じゃない。私たちのできることは本当に少しだが、必要とされている限りは続けていくことが大切なのでは」と意欲を見せる。

 問い合わせ先は、雑貨の購入などは井上さんのメール(iwestmichiko@wm.pdx.ne.jp)まで、野菜や支援金の提供などは石川さんのメールまで(takako.ishi999@gmail.com)。送料がかかるため、野菜は福島への直送で受け付ける。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース