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大津で「地域人材を考えるフォーラム」-「里山資本主義」の藻谷浩介さん講演

人口動態資料をもとに基調講演を行う藻谷浩介さん

人口動態資料をもとに基調講演を行う藻谷浩介さん

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 NPOや市民活動など地域で活動する人材育成について考える「今、求められる地域人材を考えるフォーラム」が3月9日、滋賀県庁(大津市京町)で開催された。NPOや市民活動の関係者、学生など約200人が参加した。

パネルディスカッション「今、求められる地域人材とは」

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 同フォーラムは淡海ネットワークセンターが県より受託した2013年度「地域人材発掘育成事業」の集大成として開催。同事業では県内ですでに行われている人材育成事業の検証とこれからの展開について調査、研究が行われてきた。この日のフォーラムでは「里山資本主義」や「デフレの正体」などの書籍で知られる日本総合研究所の藻谷浩介さんが「地域の未来を拓く視点」と題して基調講演を行った後、県内の人材育成プログラムで学び地域で実際に活動する3人を招いてパネルディスカッションが行われた。

 藻谷さんの講演では、「地域の未来を拓く視点」について「『当たり前』『何もない』という2つのことを言わないことが大事」と前置きした上で、スイスの高層木造建築物の事例を基に木材利用がヨーロッパで拡大していることを挙げながら今という時代をひもとくとともに、日本における過去から将来にわたる人口動態や地域ごとの特徴などをグラフを基に解説。これからの時代に必要とされる視点、人材像について語った。

 続くパネルディスカッション「今、求められる地域人材とは」では滋賀大学理事・副学長でおうみ未来塾長の北村裕明さんをコーディネーターに、「地域活性化プランナーの学び直し塾」卒業生で認定NPO法人NPOぽぽハウス副理事長の福井久美子さん、「コミュニティ・アーキテクト近江環人」卒業生で東近江市社会福祉協議会職員の田中光一さん、「おうみ未来塾」卒業生でNPO法人碧いびわ湖常務理事の根木山恒平さんの3人がパネリストとして登壇。

 パネリストの活動紹介や人材育成プログラムへの参加動機、学びになったこと、課題などの情報提供を基にディスカッションが繰り広げられた。コメンテーターとして参加した藻谷さんが滋賀県の人材育成プログラムの充実ぶりに驚くと、北村さんからは糸賀一雄さんらが開いた「障害者福祉の歴史」、びわ湖の赤潮に端を発した「せっけん運動」、近江商人の「三方良し」の理念など滋賀が持つ歴史、伝統なども背景にあるのではないかとの指摘も。

 将来公務員を目指す滋賀大学3回生の阿部光輝さんは「NPOに従事する父の勧めで参加した。地域活性化には若い人を増やせばいいのではと思っていたが、そんな単純なものではないことが分かった。いろいろな学びがたくさんあった」と感想を語った。

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