昨年11月に閉館した画廊「ギャルリーオー」(TEL 077-521-4515)が4月11日、びわ湖大津館イングリッシュガーデン(大津市柳が崎)で主に結婚式チャペルとして使われている多目的ホールに移転オープンした。
同画廊は2012年10月、大津丸屋町商店街にオープンし、3年にわたり自主企画を中心にアート展や写真展、能装束展などユニークな展示を開いてきた。町家を改装したスペースは展示内容によっては手狭で移転先を探していたところ、琵琶湖汽船社長の川戸良幸さんの紹介で同施設への移転が決まった。同施設は市が所有。指定管理者として京阪・琵琶湖汽船グループが管理運営している。
オーナーで羊毛フェルト作家でもある加藤晶子さんは「目の前に琵琶湖が広がり、すてきなガーデンの中でギャラリー運営ができてうれしい。四季折々、いろいろな花が咲く庭園でアートを楽しんでいただきたい」と抱負を語る。展示スペースは以前に比べほぼ倍の広さとなったという。「滋賀ゆかりの作家をはじめ、来場者に喜んでいただける企画を展開していきたい」とも。
移転オープン第1弾として、くせさなえさんの企画展「絵本とイラスト展」を今月30日まで開く。くせさんは近江八幡市で生まれ育った絵本作家。京都精華大学美術学部卒業後テキスタイルデザイン会社勤務を経て、2010年に第32回講談社絵本新人賞を受賞。受賞作「ぼくとおおはしくん」で絵本作家としてデビューした。今回の展示では絵本原画のほかオリジナル原画合計70点以上を展示する。16日にはライブペイント(14時~)とサイン会(16時~)、23日14時からはくせさんによる絵本読み聞かせイベントも予定する。加藤さんは「絵本の原画は子供も楽しめるもの。小さいお子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、家族そろって見ていただきたい」と来場を呼び掛ける。
同館副館長の久保裕さんは「季節の花々、琵琶湖畔の風景とともに今までなかったイングリッシュガーデンの新しい魅力としてアートも楽しんでいただきたい。多くの方に来ていただければ」と来場者の増加に期待を寄せる。
営業時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は18時まで)。結婚式利用でギャラリー定休あり。8月夏季休廊、1月・2月冬季休廊。イングリッシュガーデンは入場料が必要(大人・高校生=320円、小・中学生・65歳以上・障がい者など=160円)。