野洲のあやめ浜に11月11日、琵琶湖で捕れた魚などを販売する「BIWAKO DAUGHTERS(ビワコドーターズ)」(野洲市菖蒲)がオープンした。
代々琵琶湖漁師を営むショップマネジャーの中川知美さんが、父母の琵琶湖漁師という家業を継ぐため長年修行。父母の想いの継承と自身の想いの発信の場として、リーダーの中川善一さんと加工場の隣にあった物置小屋をリノベーション。漁業の傍ら捕れた魚やエビ、シジミなどを販売。加工して鮒ずしやつくだ煮として店頭に並べる。
商品は鮒ずし、えび豆、鮎のつくだ煮、もろこの酢漬けなどの伝統料理のほか、鮒ずしサンドイッチや酒かすのレアチーズケーキなど同店オリジナルのメニューも並ぶ。捕れたてのシジミなども販売する。店内のPOPはひらがなを多く使い、加工場に直接買いに訪れる近所の高齢者にも買いやすいようにしたという。
「琵琶湖の魚は一年中捕れるものがないので、商品は季節によって変わる。メニューは常時6~7品をそろえる予定」と話すのは善一さん。「琵琶湖漁師の知美さんの父が、鮒ずしを若い子に食べやすいようにと試行錯誤し15年かけて改良を重ねてきた。壱製パン所が特許を取っている鮒ずしサンドの鮒ずしを当店が提供したことで、今回の鮒ずしサンドイッチが完成。鮒ずしに合うドイツ系のチーズを組み合わせ販売に至った。一日限定10食なのでぜひ食べてみてほしい。『酒かすのレアチーズケーキ』や、琵琶湖大ナマズをモチーフにしたどらやき風の『琵琶なまブラック』もお薦め」と話す。
「店名でもあるドーターズは娘たちという意味。祖母から母、娘へと継がれてきた伝統の料理を若い世代に伝えたいと思い、今回代替わりを機に店の立ち上げを決意した。琵琶湖に近い人にしかなじみのないメニューもある。いろいろな地域から移住してくる人が多い滋賀県だからこそ、琵琶湖の伝統料理を知ってもらい、子どもたちに伝えていく機会になれば」と話す。
営業時間は9時~17時。水曜定休。