Bリーグ1部の滋賀レイクスが1月11日・12日、滋賀ダイハツアリーナ(大津市上田上中野町)で西地区2位の島根スサノオマジックと対戦した。
11日は試合開始4分で11失点し、立て直すことができず、1クオーター(Q)残り1分の時点で22点リードされる展開に。1Q終了間際にキャプテンの野本大智選手が途中出場し、3ポイント(P)シュートを決め、11-28で1Qを終える。12月8日からの10試合出場時間が減り、出場時間0分の日もあった野本選手が奮起し、3Pシュートを高確率で決め14得点するも、1Qの点差が響き、65-93で敗戦した。
今シーズン、11月の2戦と11日の試合で島根には1Qで10点以上離され、3試合とも大差で敗戦している。滋賀の前田健滋朗ヘッドコーチ(HC)は12日の試合前に「1Qから持っているものをしっかり全部出して戦いにいく。40分のマラソンではなくて、毎ポジションのスプリントのような戦い方をしなければいけない」とチームに指示。
12日の立ち上がりも滋賀のシュートが入らず、島根に10点連続で得点されるが、1Qの後半は滋賀がディフェンスの強度を上げ、島根のボールを奪い速攻から得点を重ね、13点連続得点し、逆転する。2Qも島根に何度オフェンスリバウンドを拾われても全員で守り抜き、31-32と拮抗(きっこう)した試合展開となる。
ハーフタイムに島根が選手同士で話し合い、滋賀の攻撃に対応したディフェンスをしたいと島根のポール・へナレHCに相談。滋賀の戦術に対する調整を行ったことにより、後半、滋賀の得点は30点に抑えられてしまう。一方、島根は安藤誓哉選手を中心に得点を重ね、後半だけで49点。61-81で滋賀が連敗した。
結果的に20点差での敗戦となったが、前田HCは「出だしの難しい状況からカムバックできたので、これまでの3試合とは違う。このリーグで生き残っていくためには、安藤選手、島根のようなチームに勝っていかなければいけない。それを本当に痛感させられたが、ただ、そこができれば、自分たちの未来はもっともっと明るくなってくると思う。もちろん課題も出たが、良い部分も出て、乗り越えなくてはいけないことも明確になった」と話した。
5日の試合中にハビエル・カーター選手が倒れ、入院中のため、滋賀はジュリアン・デュクリー選手と契約。9日に来日し、実践的な練習は一度もできないまま試合に出場したデュクリー選手は、ゴール下で体を張り、リバウンドに絡み、速攻で走るなど献身的なプレーを見せた。
前田HCは「彼の身体の強さは一つの武器。今日はリバウンド2つだったが、昨日の試合ではリバウンド力を見せてくれた」と評価する。
Bリーグはオールスターゲームのため、次週の試合がなく、次の試合は25日となる。前田HCは「彼にどういった強みがあって、自分たちのチームや選手にどういった強みがあるかという、お互いを知るチャンスというのがなかった中で試合を迎えたが、この2週間でその部分は積み上げられると思っている。そうすれば、彼の良さを出していけるのではないか。他の2人の外国籍選手との違いも出しやすくなるだろう。この2週間で彼とチームを積み上げていきたい」と話した。
デュクリー選手は「プロの試合から離れて時間もたっていて、合流してすぐコートに立つことは正直難しいことだったが、思ったよりも動けた部分もあった。次の試合には完全な状態にできると思う。3週間もたてば、シーズン中盤のベストな状態に仕上げることができるだろう」と話した。