
滋賀県立琵琶湖文化館建設工事着工式が2月20日、大津港に隣接する建設予定地(大津市浜大津5)で行われた。
琵琶湖文化館完成予想図(提供:安井建築設計・隈研吾建築都市設計共同企業体)
着工式には、琵琶湖文化館整備事業のPFI運営主体「琵琶湖C & S」と設計を担当した安井建築設計・隈研吾建築都市設計共同企業体、施工者の大林組・笹川組建設工事共同企業体から関係者らが出席し、工事の無事を願った。
琵琶湖文化館は1961(昭和36)年に大津市打出浜の琵琶湖岸に総合博物館として開館。近代美術は近代美術館へ、水族部門は琵琶湖博物館へ、それぞれ展示機能を移管して以降は滋賀県の文化財を展示していたが、老朽化などにより2008(平成20)年から休館している。
新しい琵琶湖文化館は場所を浜大津に移し、大津港に隣接する3000平方メートルの敷地に地上4階、ペントハウス1階、延べ床面積6610.5平方メートルの船を模した博物館を建築する。滋賀県の文化財を保存・継承・活用・発信する中核拠点として2027年12月にオープンする予定。
同館は文化財を収蔵・展示するミュージアムとしての機能に加え、新たに地域の文化財のサポートセンター機能と文化財を周遊するプログラムの企画や観光案内をする文化観光拠点となるビジターセンター機能を持たせる。
新文化館開設準備室長を兼任する琵琶湖文化館長の大橋光広さんは「展覧会で文化財だけでなくその地域の人々の暮らしなども紹介して、どのような場所で文化財が育まれたかを知ってもらい、その地域の観光を案内する。地域と連携して文化観光を推進したい」と話す。