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滋賀県内の書店が「書店離れ」防ぐイベント 直木賞作家・今村翔吾さんも協力

書店関係者がプロジェクトの発足を報告し、三日月知事に支援を訴えた

書店関係者がプロジェクトの発足を報告し、三日月知事に支援を訴えた

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 「書店離れ」を防ぐプロジェクトをスタートさせた県内の書店願関係者らが5月28日、滋賀県庁を訪れ三日月大造滋賀県知事に支援を訴えた。

直木賞作家で書店も経営する今村翔吾さん

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 プロジェクトは「本のまちづくり推進プロジェクト」。滋賀県書店商業組合と滋賀県中小企業団体中央会が主体となり、滋賀県の助成を受け活動する。子ども向けイベントに出展するほかシンポジウムなどを行い、「書店離れ」を防ぐことが狙い。

 滋賀県書店商業組合理事長の平井浩さんによると、2005(平成17)年には97事業者が同組合に加盟していたが、現在は49事業者に半減している。三日月知事に平井さんは「書店はここ2、3年で加速度的に減少している。今がタイムリミット」と支援を訴えた。

 プロジェクトのオブザーバーとして大津市在住の直木賞作家・今村翔吾さんが協力する。今村さんは2021年11月から大阪で「きのしたブックセンター」を、2023年12月からJR佐賀駅構内で「佐賀之書店」を、2024年4月から東京・神保町でシェア型書店「ほんまる」を、それぞれ経営している。

 「書店経営が難しくなっている現状は、例えるならば籠城戦の状態。書店インフラは一度崩れると立て直すのが難しくなる。籠城戦が長いほど反転攻勢のチャンスが生まれる。本に触れてもらえる機会を残すために、ありとあらゆる手を打たないといけないと感じている。アイデアはたくさんあるので必要であれば力を貸していきたい」と今村さん。「本を売って利益が出る構造をつくりたい。滋賀がその先駆けとなり、他都道府県に戦い方の見本を見せたい」と意気込む。

 プロジェクトの活動予定は以下の通り。

 8月11日には、守山市民ホール(守山市三宅町)で開催される子ども向けイベント「すまいるあくしょんフェスタ」に「絵本ワールドinしが2025」を出展。絵本作家・長谷川義史さんの講演会などを行う。

 9月9日には、今村さんと文芸評論家の三宅香帆さんを講師に招きシンポジウムを行う。

 11月には、尾木直樹さんや八木莉可子さんら滋賀県ゆかりの著名人が選んだ本を書店に並べる「滋賀県版 木曜日は本曜日」を実施する。

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