食品製造・販売を手がける「いのうえ」(大津市丸の内町)と製作会社「ユーストン」(粟津町)は8月26日、「大津まるごとカレー」の試食会をJAレーク大津の直売所グリーンファーム堅田(真野2)で開催した。
地元の厳選された食材をふんだんに使った同商品。「大津の野菜を丸ごと盛り込んだ究極の地産地消カレーが完成した」(いのうえ専務の井上修司さん)と具材には、大津産のジャガイモやニンジン、コマツナ、地鶏の近江しゃもを使うほか、ソラマメも1袋に1個ずつ入れる。カレーソースにはタマネギ、「比良みそ」のほか、風味を加えるため「比良すいか」のすり下ろされた果肉を隠し味に使い「最初は甘く後から辛さが伝わってくる作り」と井上さん。
パッケージには成安造形大学(仰木の里東4)の学生によるデザインを採用。表面には取り入れた野菜やJAレーク大津のマスコットキャラクター「湖都姫」などのイラストを描き、裏面には農家の人の顔写真などを掲載、「生産者の顔が見える」(同)デザインにした。レトルトパック1食入りで価格は630円(200グラム)。
「新しい大津の物産開発」という注目度の高さから報道陣など20人以上が詰めかけ、一般客らと一緒になって試食。ZTV滋賀放送局の川口卓也さんは「辛さもほどよく、本当においしい。みんなで盛り上げたい」と話す。
びわ湖大津観光協会の松浦康之さんは「こんなにも報道陣が来ていただけるとは思わなかったが、徹底して大津産にこだわったカレーになったので大きく取り上げてほしい」と話し、JAレーク大津営農部課長の市川俊次さんは「野菜を選ぶところからたくさんの苦労があった。大量に仕入れることができないからこそ地域ならではのカレーができた」と安堵(あんど)の表情を浮かべる。
井上さんは「企画から半年、地元のメディアや学生などとも連動し最高の商品が完成した。今後も第2弾、第3弾と地域の商品を作っていきたい」と期待を寄せる。
同商品は9月13日より、大津市内のホテルや旅館、道の駅、コンビニ店などで販売を開始する。限定5,000食。