AM／FMラジオを放送と同時にインターネット経由で聞くことができる「radiko」（ラジコ）の本格配信が12月1日より開始され、滋賀県内でも聴くことができるようになった。運営するのは民放ラジオ13社と電通が12月1日付けに設立した新会社「radiko」。

　ラジコは、高層ビルなどの影響による都市部での難聴取対策として、ラジオ放送を補完する位置付けで今年3月15日から首都圏や関西の一部地域を対象に始まったインターネット上のラジオ放送サービス。PCやiPhone、Android端末で聞くことができ、11月末時点で、PCガジェットとして110万以上、iPhoneやiPadのアプリとして90万以上ダウンロードされている。ニッポン放送や文化放送、TOKYO FM、J-WAVEなど在京ラジオ7局とラジオ大阪やFM802、FM OSAKAなど在阪ラジオ6局がCMも含めて、そのまま同時に放送エリアに準じた地域に配信するサイマルサービスだ。

　配信エリアは、これまで関東の番組は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県で、関西の番組は大阪府、京都府、兵庫県、奈良県で聴取できたが、12月1日からエリアを拡大し、関東の番組は茨城県、群馬県、栃木県でも、関西の番組は滋賀県、和歌山県でも聴けるようになった。

　今後、事業化に伴い、ツイッターやSNSなど、ネット上のコミュニティーとの連携も進め、来年春までに、東京・大阪の周辺局や、名古屋、福岡、北海道の各局の拡大も見込む。対応エリアや聴取者数を拡大し、収益化を模索していく。

　新会社に取締役として参画するFM802の栗花落（つゆり）光専務も「ラジオにとっての最大のチャンスだと思っている。ダウンロード=受信機増と同等の価値があり、今後、地域を拡大し利用度の高いサービスにしていきたい」と期待を込める。「ネットなので音質が良いのも大きな特徴」とも。