琵琶湖ホテル(大津市浜町)3階ロビーで現在、夏行われたロンドン五輪セーリング競技を単独取材した甲賀市の中嶋一成さん(日本セーリング連盟特約カメラマン)の写真が展示されている。数多くのオリンピックセーラーが育ち、国内でも有数の歴史ある琵琶湖ヨット倶楽部の90周年を記念したもの。
中嶋さんは米ニューヨークを拠点に活動していた映像エンジニア。自身もセーリングを趣味とする傍ら、競技の映像や写真を撮影しており、ヨットに関連した講演会など多方面へ映像や写真を提供している。同倶楽部ともかねてより親交があり今回の開催が実現した。
欧米諸国に比べると、日本ではセーリング競技のメディアへの露出がまだ少ないこともあることから、「レースを楽しみ、ひたむきに努力する仲間や競技の魅力を展示を通じて発信したい」という。
五輪開催期間中、2週間にわたり追い続けた約4万2000枚の作品の中から、今回は中嶋さん「えりすぐり」の15枚を展示。日本人選手が活躍する勇姿や勝利を勝ちとる最高の瞬間などシーンは多彩。湖面から世界に羽ばたいた立命館大学出身の牧野幸雄選手を収めた迫力ある作品も紹介している。
主催の琵琶湖ヨット倶楽部担当者は「速さを競うヨットというスポーツにも、頂点を目指す素晴らしい世界があるということを感じてとってもらえれば」と話す。会場では、ヨットレースの雰囲気を知ってもらうため、昨年1月にオーストリアで開催されたISAFワールドの映像も上映している。今後に向けて、中嶋さんは「今後は滋賀の多様な企業とコラボし、セールボートのある琵琶湖の風景をどんどん表現していきたい」と思いを語る。
入場無料。今月16日まで。